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肥満を促進する遺伝子発見 メタボ治療薬開発に期待高まる

2013年09月10日 20時18分 JST | 更新 2013年09月10日 20時18分 JST


脂肪分の多い物を食べたときにエネルギーをため込みやすくして太る一因となっている遺伝子を、京都府立医大や熊本大のチームが特定し、9月10日付のイギリスの科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版で発表した。47NEWSが伝えた。

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時事ドットコムによると、この遺伝子はARIAと呼ばれ、細胞死の促進や血流を抑制する働きをする遺伝子として2009年に池田宏二循環器内科学助教らのチームが発見した。今回の実験で、生後6週のマウスに高脂肪食を11週間与えたところ、ARIA遺伝子を欠いたマウスの体重増は8グラムで、欠いてないマウスの15グラムに比べ、半分以下だった。逆にARIA遺伝子を過剰に発現させたマウスでは肥満が増大した。普通の食事では差は出なかった。

池田助教は「ARIA遺伝子は飢餓の中でも生き残っていくための遺伝子とみられるが、この機能を阻害する新薬を開発することで、肥満防止、改善につなげられるのではないか」と話している

■ 肥満の原因は腸内細菌? 研究進む

肥満の原因は腸内細菌ではないかという研究も進んでいる。

アメリカのワシントン大のチームは、太った人の腸内細菌をマウスの腸に“移植”すると脂肪がたまりやすくなってマウスが太り、やせた人の場合はマウスの体形が維持されたとする研究結果を、6日付のアメリカの科学誌サイエンスに発表した。

47NEWSによると、腸内細菌が体質を左右することを示す成果で、新たな肥満治療の研究に道を開きそうだ。ただ脂っこい餌を食べるマウスはやせ形の腸内細菌による体質改善効果がみられないことも判明。チームは「肥満防止にはやはり健康的な食事が欠かせない」としている。

また、禁煙した人が太りやすい理由は、食欲が増すことだけではなく、腸内細菌の変化にあるかもしれないとの研究論文が8月29日、アメリカのオンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)で発表された

AFPによると、これまでの研究では、禁煙すると最初の1年間で体重が平均4~5キロ増加することが明らかになっている。喫煙を続けた人と非喫煙者との間で、腸内細菌の構成にほとんど差は見られなかった。だが、禁煙したばかりの人では、プロテオバクテリアとバクテロイデスの数が増加に向かうという明らかな変化が見られることが調査でわかった。

研究者らは体重増加と細菌叢の構成の変化の間の明白な関連性を証明していないが、ログラー教授は、その可能性を示唆する研究は他にも多数あると指摘。これらの発見によって生じる多くの疑問に答えるには、さらなる研究が必要だという。

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