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慰安婦問題、野田政権が解決へ昨秋交渉 被害者へのおわび・償い金など提案 斎藤勁前官房副長官明かす 【争点:外交問題】

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NODALEE MYUNGBAK
写真はイメージ:龍安寺を視察する野田佳彦首相(左)と韓国の李明博大統領(京都市右京区)[代表撮影] | 時事通信社
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従軍慰安婦問題で、野田佳彦前政権が2012年秋、被害者へのおわびや人道支援などで最終的に解決させることで韓国・李明博前政権と合意しかけていたものの、衆院解散で頓挫していたことが分かった。朝日新聞デジタルが報じた。野田前首相が元慰安婦に送る手紙の文言で最終的な詰めに入っていたという。

時事通信によると、2011年12月に京都であった日韓首脳会談で、慰安婦問題の協議が決裂したが、その後も野田政権が韓国側と協議を続け、解決案提示に至ったとしている。

2011年12月に京都で行った当時の野田佳彦首相と李明博大統領による首脳会談で、李氏が政府間協議を求め決裂した。ただ野田政権は韓国側と協議を続け、昨年3月に佐々江賢一郎外務事務次官(当時)、同4月には斎藤氏が訪韓し、日本側の方針を伝えた。
(時事ドットコム 「慰安婦問題、昨春に解決案提示=衆院解散で頓挫-野田前政権」 2013/10/08 15:29)

日本政府は慰安婦問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みとの立場だ。朝日新聞デジタルは、提案の内容を次のように報じ、従来の立場を守りつつ人道支援を探るぎりぎりの内容だった、としている。また、当時、副官房長官として交渉を進めた斎藤勁氏は「このまま問題を放置すれば、両国関係は大変なことになるという意識が官邸にも外務省にもあった。外務省が、ギリギリこの線までなら、と決断した」と朝日新聞の取材に答えている。

(1)政府代表としての駐韓日本大使による元慰安婦へのおわび

(2)野田首相が李明博(イミョンバク)大統領と会談し、人道的措置を説明

(3)償い金などの人道的措置への100%政府資金による支出――の3点を提案した。
(朝日新聞デジタル「慰安婦問題 野田―李政権で幻の政治決着 昨秋交渉」 2013/10/08 03:04)

日本側の提案に対し、韓国側はいったん拒否。さらに2012年8月には李大統領が竹島を訪問し日韓関係が悪化した。しかし、同年10月に李大統領側近が訪日し、元慰安婦らへの手紙の具体的な文言について協議していたが、妥結直前で衆院解散となったという。

斎藤勁氏は朝日新聞のインタビューに次のように答えている。

■合意に至らなかった理由について

「詰めの協議をしているうちに、首相が党首討論で解散を宣言してしまい、一方で韓国も完全に大統領選モードに入っていた。表現は、やる気さえあれば乗り越えられる問題だった。もう少し時間があれば合意できていた」

■「慰安婦問題の支援団体は日本の法的な責任の認定を求めており、納得させられないのでは」との指摘に対して

「昨年、解決に向けた努力をする中で、日韓の支援団体の方々とも会った。団体側も実際にはかけ離れた主張をしているわけではないことがわかった。日本側の提案に一定の評価さえも受けたほどだ」

朝日新聞デジタル 「斎藤前官房副長官との一問一答」 2013/10/8 3:05)

韓国の朴槿恵大統領は8月30日、慰安婦問題の解決に向け、速やかに政府間協議に応じるよう、日本政府に求める声明を出している。さらに「歴史や領土問題で後ろ向きの発言をする(日本の)指導部のせいで、信頼が形成できない」と、安倍内閣の対応を批判し、日本政府が誠意ある姿勢を見せない限り、日韓首脳会談は困難だと釘をさす

安倍政権発足後は慰安婦問題は協議されず、日韓首脳会談も開催されていない。斎藤氏はインタビューで、政権交代後の慰安婦問題をめぐる政府間協議について、次のような見解を示し、「もし政府間では時間がかかるなら、市民レベルで小さな集まりを重ね、どう解決するのかを徹底的に話し合って共通の認識を作っていくべきだ。その次に非公式にこれまで問題解決にかかわってきた人たちが加わり、最終的に両政権に上げていくしかない」と述べている。



■「日韓で政権が代わった今も、政治の責任で解決を目指すべきか」「2012年の協議がいつか日の目をみる可能性があると思うか」との質問に対して

「政治の責任は国民の命と安全を守ることなどというが、何もそれは現在のことだけではない。将来の国民の安全を守るのも政治の責任だ。地域を安定させねばならない」

「新政権になったので、昨年の話をそのまま再開させるのは困難だろう。ただ、双方が歩み寄り、合意が近かったのは事実。それをどうみるかは安倍晋三首相の判断だ」

朝日新聞デジタル「斎藤前官房副長官との一問一答」 2013/10/8 3:05)

MSN産経ニュースは、全国の地方議会で、慰安婦問題をめぐって、「誠実な対応」を政府に求める意見書や決議の可決が相次いでいると指摘する。意見書などの可決は、民主党政権時代に「続出した」としているが、今年入ってからも4議会で可決している。同記事では、慰安婦像を設置した米カリフォルニア州グランディール市が姉妹都市の東大阪市が設置に賛同したかのような記述をHPに無断で掲載した問題も紹介。東京基督教大学の西岡力教授の「悪意を持って日本の名誉を傷つけようとする政治勢力が国内外にある中で、地方議会や自治体は、反日勢力に利用される危険性が高いことをよく考えなければならない」とのコメントを紹介している

意見書などの可決は平成20年3月の兵庫県宝塚市議会をはじめ、今年6月末現在で44議会に上る。21年9月の民主党政権誕生以降、市民団体による働きかけが活発化し、民主や共産だけでなく公明会派も賛成するケースが目立つ。
 政権交代後の今年に入ってからでも島根県議会を含め4議会が可決した。各地の意見書は根拠がない慰安婦の強制連行を前提としており、似通った文面が多いのも特徴だ。
(MSN産経ニュース「民主党時代に続出した「慰安婦意見書」可決」 2013/10/8 11:31)

慰安婦問題について、日本政府は今後、どのような対応を取るべきだと思いますか。野田政権の協議を評価しますか。みなさんのご意見お聞かせください。

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