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ロシア軍、ウクライナ国境に大規模部隊を展開 クリミアに次いで沿ドニエストルの編入を狙うか

2014年03月23日 23時46分 JST | 更新 2014年03月23日 23時49分 JST
Epsilon via Getty Images
BELBEK, CRIMEA- MARCH 22: Russian special forces storm the Ukrainian Belbek Airbase on March 22, 2014 near BELBEK, CRIMEA. Russian troops have seized control of Belbek Airbase, one of the last Ukrainian military bases which have not surrendered after the annexation of Crimea by Russia. (Photo by Oleg Klimov/Epsilon/Getty Images)

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北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍のブリードラブ最高司令官は23日、ロシア軍はウクライナとの国境地帯に大規模部隊を集結させているとして懸念を表明したうえで、ロシアはクリミアの次に、モルドバの沿ドニエストルの編入を狙っている可能性があるとの認識を示した。

シンクタンクのジャーマン・マーシャル・ファンドが開催したイベントで述べた。ブリードラブ司令官は、ロシアは(NATOの)パートナーではなく、敵対者のような態度をとっていると批判、NATOは東欧での部隊の配備や即応能力について再考する必要があると主張した。

一方、ロシアは22日、編入を決めたウクライナ南部クリミア半島で、これまでウクライナ管理下にあった軍施設の掌握を一段と進めた。

<ロシア軍、ウクライナとの国境地帯に「大規模部隊」>

ブリードラブ司令官は「ウクライナ東部との国境地帯に集結したロシア軍は、規模が非常に大きく準備も整っている」との見方を示した。

また、ブリンケン米大統領次席補佐官(国家安全保障問題担当)はCNNで、ロシア軍による大規模部隊集結について、ウクライナの親欧派指導者を威嚇することが目的なのかもしれないと述べる一方、ロシアはロシア系住民の多いウクライナ東部に侵攻する可能性があると警告。「ロシア軍が侵攻の準備をしていることも十分考えられる」と述べた。

オランダで24日に開催されることが決まった主要7カ国(G7)首脳会議では、ロシアの行動への対応について意見交換が行われる。オバマ米大統領とロシアのラブロフ外相の2国間協議も予定されている。

<ロシア、ウクライナ領侵攻の意図ないと反論>

こうした欧米の警戒感に対して、ロシアのアントノフ国防次官は、ロシア国営通信社のタス通信に対して、ロシアはウクライナとの国境付近で展開する軍の規模について、国際的な合意に従っている、と反論。

また、ロシアのチジョフ欧州連合(EU)大使は、英BBCの番組で、ロシアは「拡張主義的な見方」をしていない、と強調。同番組で、ロシアがクリミア以外のウクライナ領内に侵攻しないと約束できるか、と聞かれると「ロシアにはそうした行動をとる意図はない」と応じた。

米共和党のマケイン上院議員は、同じBBCの番組で、ウクライナでのプーチン大統領の行動はヒトラーに似ている、と厳しく非難した。

一方、欧米の対ロシア制裁は23日、効力が一部失われた。ロシアのSMPバンクは、米ビザ、マスターカードが同行顧客向け決済サービスを再開したことを明らかにした。ビザとマスターカードは21日、SMPへのサービス停止を発表していた。SMPバンクは主要株主が制裁対象となっているが、SMP自体は制裁の対象ではない。

[ブリュッセル/フェオドシヤ(ウクライナ) 23日 ロイター]

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