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【韓国船沈没】脱出に備え「待機せよと命じた」船長の言い分も聞いてみよう

2014年04月29日 15時43分 JST | 更新 2014年04月30日 15時20分 JST
EPA時事

韓国南西部で起きた大型旅客船「セウォル号」の沈没事故で、乗客より先に逃げたと批判されて、船員法違反容疑などで逮捕されたイ・ジュンソク船長ら3人が、弁護士との接見で「退避命令は出した」「紙幣を乾かしたりなどしていない」と反論した。

4月23日、CBSラジオ「キム・ヒョンジョンのニュースショー」で、イ・ジュンソク船長ら船員3人に接見した弁護士が語った。

それによると、弁護士は4月21日に3人に個別に接見。「船員がすべて記憶しているわけではない」と断ったうえで、3人とも暗礁や他の船、潜水艦など障害物にぶつかった可能性を否定し「航路には何の問題もなかった」とした。

船長は潮流の激しいことで有名な海域をほぼ過ぎたため、ここから先は特別な問題はないと判断して「ちょっと着替えてくる」と操舵室を後にした。10度の旋回をする場所があるが、どんな航海士でも問題なくできるレベルと考えたという。

しかし船は、実際にはここで45度旋回した。その時間に航海を指揮していた3等航海士は、旋回予定の場所で、5度ずつ2回、旋回しようとした。最初の5度旋回は問題なく完了したが、2回目の5度旋回で船体が傾いたため、おかしいと思った操舵手が本能的に「15度程度」反対方向に舵を切った。しかしそのために船は右側にすべり、船体は左側に約30度傾いた。

弁護士は「操舵手の経験不足なのか、船の構造的な欠陥なのか、その両方なのかが捜査の焦点とならざるをえない」と述べた。

その後、船長は船長室で着替えている途中に船が傾いたことに気づき、驚いて操舵室にパンツ姿で戻ってきた。最初に出した指示は、1等航海士に対し、管制センターに救助要請を出すことだったという。

「その場にいたなら、船長が乗客に避難指示を出すことはできなかったのか。なぜ『船室に待機しろ』という船内放送をしたのか」とパーソナリティーが質問すると、「その時点では完全に沈没したわけではなく、30度ほど傾いた状態だった。傾いた船をどうにかして元に戻そうと、船の操縦を任された人なら当然試みるのではないか」という。

両方同時にできるではないかとの問いには「船長の主張によれば、『救命胴衣を着て脱出に待機しろ』という趣旨で放送しろという指示を出した、いつでも船から飛び降りられる状態で待機しろという趣旨だ」と説明したという。ただ「甲板に出て」とは明確に指示せず「船室に待機」と放送したのが誰なのかは正確にわからないという。

なぜ船長は真っ先に脱出したのか。弁護士によれば「管制センターとの交信で、救助艇や救助ヘリが近づいていたことがわかったので、船長が避難命令を出した。だから操舵手も航海士もみんな外に出た」との説明だ。

「船長が救助された直後に、病院で濡れた紙幣を乾かしていた」との報道には、「携帯電話も財布も、すべて船長室に置いてきた。パンツ姿だったことに気づき、隠すために毛布をまとった」と反論した。

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