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iPS細胞ができる鍵は「レトロウイルス」 山中伸弥所長らが解明

2014年08月06日 01時12分 JST | 更新 2014年08月06日 01時12分 JST
時事通信社

人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作る際に導入する遺伝子が、進化の過程で人類の遺伝子に組み込まれた「レトロウイルス」を活性化していることが分かった。京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長と高橋和利講師らの研究グループが突き止め、8月4日に発表した。品質の高いiPS細胞を効率よく作製するのに役立つと期待される。アメリカの科学アカデミー紀要(電子版)に5日掲載される。時事ドットコムなどが報じた。

iPS細胞は体のさまざまな細胞に分化する能力があり、再生医療や新薬開発に応用が期待されている。以前は皮膚などの体細胞に初期化因子と呼ばれる四つの遺伝子を導入して作っていたが、できた細胞の約1割は品質が悪く、原因も分かっていなかった。

研究グループは、レトロウイルスの一種「HERV-H」が、四つの遺伝子の影響で活性化されることを確認。このうちKLF4という遺伝子が異常に活性化すると、品質の低いiPS細胞ができることが分かった。

(時事ドットコム「iPSにレトロウイルス関与=異常活性で品質低下-京大」より 2014/08/05 04:24)

iPS細胞の作製に成功し、ノーベル賞を受賞した山中所長は「役に立たないとされていた部分に重要な働きがあったことは驚きだ。詳しい仕組みを解明することで、iPS細胞を作る新たな方法の開発につながる可能性がある」と話し、研究の広がりに期待を寄せた

HERV-Hは、全てのヒトの細胞に含まれるDNAで、大昔に細胞が取り込んだウイルスに由来するが、人間に害を及ぼすことはないとされる。

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