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【宝塚】アラフォー男記者、初めてタカラヅカを鑑賞した日【画像集】

2014年09月12日 18時21分 JST | 更新 2014年09月25日 01時49分 JST
宝塚歌劇団

宝塚歌劇団が2014年、創立100周年を迎えた。稼働率約100%で、チケットが入手しづらい状況が続くなど、女性を中心に絶大な支持を得ている。その魅力とは何か、記者も9月上旬、40代前半にして初めて観劇してみた。

足を運んだのは、歌劇団の本拠である宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)。ここでは、花組による「エリザベート―愛と死の輪舞―」が9月22日まで公演されている。

「エリザベート」は、美貌のオーストリア皇后エリザベートの人生を描いた大ヒットミュージカル。宝塚歌劇版では、男役が演じる黄泉の帝王(死に神)「トート」が主役となり、エリザベートとの愛の物語も織り込まれている。

あらすじはこうだ。19世紀後半、エリザベートはいとこのオーストリア帝国皇帝フランツと結婚。しかし彼女は、幼少からトートに愛されていた。エリザベートは、しきたりだらけの窮屈な宮廷や、頼りにならない夫を前に、次第に生きる意味を失っていく。さらに、革命家らと通じた皇太子ルドルフの死に絶望、黒衣で放浪の旅を続けていると、スイスで無政府主義者・ルキーニに暗殺される。そこには彼女を愛し続けるトートがいた。エリザベートはトートを受け入れ、2人で黄泉の国へ旅立っていく。

宝塚歌劇団「エリザベート」より


トートを演じるのは、花組のトップスター、明日海りお。美しくて凜々しい。エリザベートを演じるのは、娘役の蘭乃はな。出演者はみな派手なメークにキラキラの豪華な衣装を身に着け、スタイルも抜群だ。舞台のライトは光り輝き、少女向け劇画のような幻想的な世界が繰り広げられる。

音楽は専属のオーケストラによる生演奏。迫力と臨場感あふれる演奏が、舞台のライブ感を一層引き出している。

公演は、芝居とショーで構成される。後半の約30分がショーの時間だ。一列になって踊るラインダンスは、出演者の息がぴったり合っていた。フィナーレでは出演者全員が次々と高さ約4メートルの大階段を降りて来る。最後に降りてきたのは、トップスターの明日海りお。背中にクジャクの羽のような飾りを付けて華やかに登場した。

takaraduka

宝塚大劇場=兵庫県宝塚市

「タカラヅカ」と聞くと、この派手な女性だけの独特な世界に少し引いてしまう男性は少なくないようだ。しかし公演の感想を記すと、芝居では、セリフはわかりやすい言葉を使ってお、歌唱力も確かで、とても楽しめた。後半のショーは「これぞ宝塚」的な派手な見せ物で、初めて訪れた記者は、女性がずらっと並ぶラインダンスなどを少しドキドキしながら見た。歌舞伎は好きで何度か足を運んでいるのだが、歌舞伎とは正反対の女性だけの舞台が華麗な夢をつくりだしているのは間違いない。

花組による「エリザベート」は、宝塚大劇場での公演の後、東京宝塚劇場(東京・有楽町)で10月11日から11月16日まで公演される。

■「男役の色気と、女役の可憐さのバランスの良さ」

宝塚歌劇団の演出家、中村一徳さん

「清く正しく、美しく」。宝塚歌劇団を創設した、阪急東宝グループの創業者、小林一三のモットーだ。

歌劇団では出演者は「生徒」と呼ばれる。2年制の宝塚音楽学校を卒業した未婚の女性だけだ。歌劇団を卒業した後、その後も舞台や映像で活躍しているタカラジェンヌは数多い。

歌劇団には、花・月・雪・星・宙(そら)の5組があり、男役と娘役を合わせて約80人が在籍している、各組には、いつも主役を演じる男役のトップスターと、その相手役を務めるトップ娘役がいる。また、5組のほかに、歌やダンスなど特定の分野に秀でた生徒が集まる専科で構成されている。各組のトップスターは歌劇団の理事会が決める。

歌劇団は、宝塚大劇場と東京宝塚劇場を専用劇場として持っており、座席数はそれぞれ2500と2000ある。この両劇場のほか、全国ツアー公演も行っており、年間の公演回数は約1500回、観客動員数は260万人を誇っている。2013年4月には初の海外自主興業となる台湾公演を実施した。今後は海外公演の拡大を視野に入れている。

客層は、性別で見ると女性が9割以上を占め、年齢層は40代以上が多く、60代や70代も少なくないという。

では、記者のようなアラフォーや30代以下の若い男性が観劇するなら、どんな点に注目したらいいのか。歌劇団の演出家の1人、中村一徳さん(49)は「100年の歴史の重みと、男役の色気と、女役の可憐さのバランスの良さを伝えたい。80人が一度に踊るのはここしかない。こういった点をアピールしたい」と強調する。

一つの舞台は約1カ月間続く。中村さんは「1カ月の間に生徒1人ひとりの成長を見ることも、お客様の楽しみの一つ」と話す。

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