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小渕優子氏辞任でも原発再稼動変わらず、ソフトな説得路線は挫折

2014年10月20日 22時50分 JST | 更新 2014年10月20日 22時50分 JST
Reuters

[東京 20日 ロイター] - 小渕優子経済産業相が20日、不明朗な政治資金の問題をめぐり辞任した。原発再稼動を優先課題に掲げている安倍晋三政権は、小渕氏のソフトなイメージを活用し、地元や国民の反発を和らげる戦略を描いていたが、就任50日足らずで挫折したかたちだ。ただ、政権の再稼動方針に揺らぎはなく、今後も再稼働に向けた手順が進められていく見通しだ。

新しい規制基準で初めての再稼動が見込まれている九州電力<9508.T>川内原発では、原子力規制委員会の審査結果に対する住民説明会が開催され、地元同意の手続きが進んでいる。

今月15日には、鹿児島県議会の池畑憲一議長(自民党)が経産省で小渕氏に会い、鹿児島県を訪問して、政府の再稼動方針を県民に訴えるよう要請した。小渕氏は「検討する」と回答したが、会談の直前に疑惑を指摘する報道が出て、結果的に最悪のタイミングの会談となった。池畑議長は20日、ロイターに対し、小渕氏の大臣辞任について「再稼動に影響はないと思っている」と話した。

ある経産省幹部は、今回の辞任について「残念だ」としながらも、再稼動への影響については「大臣交代が大きく影響することはない」と述べた。

ただ、地元紙の南日本新聞や他のマスコミによる世論調査によると、鹿児島県および全国いずれの場合も6割前後の国民が再稼動に反対と答えている。

川内原発審査の住民説明会では、小渕氏が同県を訪問して説明すべきとの意見も聞かれた。ソフトなイメージの小渕氏が説得役に回ることへの期待があったかどうかについて、先の経産省幹部は「それはあった」と答えた。

川内原発の再稼動をめぐっては、一部マスコミが「11月上旬にも県議会が同意する公算」と報じている。これに対して遠嶋春日児・鹿児島県議(県民連合)は、ロイターの取材に対し「11月上旬に(県議会同意)というのはありえないと思う」と答えた。

一方で遠嶋氏は、県議会や薩摩川内市議会の動きについて「すごく前のめりだ。(来年4月の)統一地方選の前に、なるべく間を空けたタイミングで(再稼動を)させたいのではないか」と指摘した。

(浜田健太郎 取材協力:斎藤真理 編集:田巻一彦)

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