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高齢者給付3600億円を「子育て世代に」と野党、安倍首相は「高齢者は消費が活発だ」

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安倍首相は1月19日の参院予算委員会で、子育て世帯ではなく高齢者に3万円を給付する理由について、「高齢者は消費が活発だ」と説明した。民主党の斎藤嘉隆氏の質問に答えた。

斎藤氏はこの日、2017年度の補正予算で所得の低い高齢者1人あたりに3万円を給付する「臨時福祉給付金」について追求。3624億円という金額をあげ、安倍首相に「補正予算に入れなければいけない緊急性がよくわからない。本来は消費増税時に、年金収入が87万円以下の方に絞って給付をする予定であったが、対象が2倍の1100万人になり、給付時期も参院選前の6月という報道もある。選挙対策、バラマキではないか」と質問した。

これに対し、安倍首相は「名目GDP600兆円の実現に向けて、今年前半にかけて個人消費の下支えを行い、経済の下振れリスクに対応することが極めて必要と考えた」と回答。現役世代は賃金上昇の恩恵が及びやすい一方で、高齢者には恩恵が及びにくいとの考えを示した。

さらに、「高齢者層は、他の年齢層に比べ消費性向が高い傾向にあります。こうしたことを踏まえ、アベノミクスの果実を活用し、低所得の高齢者に対し、一人3万円の臨時福祉給付金をするとした」と述べた。

斎藤氏が、2009年度の麻生政権で全世帯に対して配られた1万2000円の定額給付金の効果を指摘すると、加藤勝信・一億総活躍担当相は、高齢世帯で受給額の37%、子育て世帯では受給額の約40%が消費に回ったと答弁したが、「子育て世帯、勤労世帯に対しては、賃金の引き上げ等も行っているわけでありまして、そうした恩恵が及んでいない高齢者世帯に注目して今回の給付金を支給することにした」と説明した。安倍首相は「子育て世代にも、7000億円の支援をしている」と話した。

稲田朋美氏のブログによると、検討が行われている子育て支援の主なものは次のような内容だ。

(平成28年度予算)
○子ども・子育て支援新制度における保育サービス量の拡大、新たな企業主導型保育施設の整備等 → +約1600億円
○ひとり親家庭を支援する児童扶養手当の拡充(第2子・第3子以降の加算の倍増、月額で第2子を5000円から1万円、第3子以降を3000円から6000円)→ +約80億円
○年収360万円程度以下の多子世帯の幼稚園・保育所の保育料の第2子半額・第3子以降無償化の完全実施等 → +約380億円
○大学生・専修学校生向けの無利子奨学金の貸与枠の拡大(46万人から47.4万人) → +約130億円
(平成27年度補正予算)
○待機児童解消加速化プランに基づく保育の受け皿整備の拡大 → 約570億円
○保育士等への支援 → 約830億円
○生活困窮世帯に対する教育支援資金の拡充等 → 38億円

斎藤氏は、3600億円という臨時福祉給付金の財源を、返済の必要がない奨学金などに使うべきだと主張。「バラマキ3600億円。これがあれば、現在、国立大学または公立大学に通っている全ての学生の年間の授業料、全て無料にできます。3600億円で。こういうことこそ、将来への未来への投資なんではないでしょうか」と述べた。

これに対して安倍首相は、「(低所得の世帯向けの)大学の授業料免除については、国立では1000人増員し5万9000人、私立では3000人増員し4万5000人にするとともに、大学等の無利子奨学金を1.4万人増員し、47万40000人にする」としながらも、「給付型の奨学金については、財源の確保や対象者の選定など、導入するには、さらに検討が必要と考えております」と回答した。

【訂正】2016/01/20 09:45
当初の記事で、「斎藤氏は、36000億円という臨時福祉給付金の財源を」としていましたが、正しくは「斎藤氏は、3600億円という臨時福祉給付金の財源を」でした。

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