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ボコ・ハラムから救出された少女たち、故郷で待っていた過酷な現実とは

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イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」に誘拐された女性たちは、後にナイジェリア軍によって救出されたとしても、その苦しみが終わることはない。

国連児童基金(ユニセフ)と、紛争予防に従事するNGOのインターナショナル・アラートが2月に発表した報告書によると、ボコ・ハラムに誘拐された女性たちは、故郷に戻ると多くの場合、自分の家族や地域社会から拒絶されていることが明らかになった。

「多くの女性は、性的暴力をめぐる社会的文化的な規範のため、家族や地域社会のメンバーからの社会的排斥や差別、拒絶に直面しています」。この報告書はこう述べた。

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2015年5月5日、マルコヒ難民キャンプで座っているボコ・ハラムからナイジェリア兵士に救出された少女たち。彼女たちはナイジェリア軍に救出された275人のグループの中にいた。この難民キャンプには5月2日に到着した。

この報告書は特に、ナイジェリア北東部ボルノ州の州都にある地域社会を取り上げている。この地域では、ボコ・ハラムの暴力によって立ち退かされた人の約95%が生活している。

女性たちが故郷に戻ってくることを家族が歓迎しない2つの大きな理由がある。1つ目は、地域社会のメンバーが、彼女たちはボコ・ハラムの影響で政治的に過激な思想を持っているかもしれない、と疑って不信感をもっているからだ。2つ目は、性的暴行を受けた汚名のため、女性たちが故郷に戻っても村八分されているからだ。

「最近、ナイジェリア全土で女性の自爆テロが増加していることは、ボコ・ハラムと接した女性や少女が、この地域の不安定化に力を貸しているという信念を広く強めるものなのです」。報告書はこう記した。

2週間前、ボコ・ハラムの反政府活動で強制退去させられた人々がいるナイジェリア難民キャンプで、2人の女性の自爆テロによって、60人以上が殺害された。

過激主義の恐怖の背景には、性的暴行を受けた女性への否定的な見方がある。

この報告書は「闘争中に性的暴力を経験したすべての女性と少女たちは、地域社会からの汚名に直面しています」と指摘。「しかし、選択か力づくかのどちらであろうと、砦...に住んでいる拉致被害者として、または戦闘員の『妻』として...[ボコ・ハラム]と関連のあった人たちに対する潜在的な拒絶反応はかなり深刻になってきているのです」と述べた。

故郷に戻ると、事実上、彼女たちは3度の被害者になる。1度目はボコ・ハラムによる誘拐、2度目は性的暴行と、時には監禁中に耐え忍ぶ強制結婚や強制妊娠、そして3度目は家族の元に戻ると、夫や友人、そして地域社会のメンバーによって拒絶されることだ。

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マルコヒ難民キャンプで寄付された衣服を貰うために列に並ぶ少女たち。彼女たちはボコ・ハラムからナイジェリア兵士に救出された。

これらの苦難の中で、被害者の支援、性的暴行にまつわる汚名の軽減、そして誘拐された女性や子供たちの地域社会への復帰のため、懸命に仕事に取り組んでいる現地の活動団体がある。

ナイジェリア・ムスリム女性協会連合は、国内避難民キャンプの被害者とのセミナーを開催し、被害者が自分たちの体験を共有できる場を提供、長期間の支援ができる専門家に彼女たちを紹介している。

「心理社会的なサポートを提供するため、私たちはこのキャンプにやって来ています」。ナイジェリア・ムスリム女性協会連合のスタッフはハフポストUS版に述べた。「これらの女性たちは精神的な傷を負っているのですが、今では遠慮せずに自分たちのつらい経験を話してくれるようになってきました」。

「女性たちの多くは妊娠、あるいは新生児や小さな子供たちを抱えて故郷に戻ってくるのです」とインターナショナル・アラートの平和構築アドバイザー、キマイリス・トゥーグッドさんはハフポストUS版に語った。女性たちは体験を共有した後、国際移住機関ナイジェリア女性法律家国際連合セーブ・ザ・チルドレンといった機関の専門家に紹介される。これらの機関はすべて、ワークショップを含め、様々な支援サービスを提供し続けている。

「これらは素晴らしい取り組みだと思います。女性たちが自分自身を表現するプラットフォームを提供してくれますから」。インターナショナル・アラートのプロジェクトマネジャー、アルバート・ユースフさんはこう述べた。「そうは言っても、しなければならないことの規模の面では、大いに不足していますね」。

2012年以降、ボコ・ハラムに誘拐された女性や子供たちは、推定で500人から2000人いるとみられている。スタッフによると、これまでにナイジェリア・ムスリム女性協会連合は3つのワークショップを催し、約122人の女性にサービスを提供してきたという。そして、さらに5つのセッションを開催する予定だ。

「うまくいっている方法は、女性が女性に話しかけることです」と、トゥーグッドさんは語った。「この方法だと、女性が自分の体験を共有して、腰掛けて、何杯かコーヒーを飲んで、喋ることができるのです。そうすることで、汚名を晴らす作用がありますし、女性が力を得たように感じることができるのです」。

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ワークショップを行っているナイジェリア・ムスリム女性協会連合の宗教的リーダー。

国内避難民キャンプで活動している別のグループに、ヘルワ・コミュニティ・イニシアチブがある。彼らは、性的暴力にまつわる汚名挽回のため、地域社会や被害者と協力して動いている。

「女性や少女たちはサポートを必要としています」。トゥーグッドさんはこう話した。「しかし、サポートを得て、汚名を取り除くには、地域社会や男性の力も必要なのです」。

ヘルワは、性的暴力にまつわる認識を変えるため、ボコ・ハラムから性的暴力を受けた者と、地域社会のメンバー間の会話を促している。

このグループは約50人を集めて、彼女たちの経験について質問し、地域社会の中での性的暴力にまつわる否定的な見方を探る。特に、ボコ・ハラムの拉致被害者のことについてだ。

セッション中、スタッフは、誘拐された女性や少女たちが地域社会に戻って来たら進んで受け入れるかどうか、決まってたずねる。

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イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」からナイジェリア兵士に救出された女性。

その答えは、地域社会によって大きく異なる。

「いくつかの地域社会では受け入れるだろうと言う人もいれば、別の地域社会では受け入れないだろうと言う人もいます。でも、会話を通じて、みんな自分の見解を自由に表現することができます。そして、問題が解決されるまで、みんな席を立とうとはしません」と、ヘルワのスタッフメンバーはハフポストUS版に述べた。「セッションの開始時には、多くの人が -- 生存者も含めて -- 誘拐されていた女性を受け入れないだろうと言っています。でも、セッションが終わる頃には、一部の人が自分たちの意見を進んで変えるようになります」。

しかし、性的暴力で生まれた子供については、楽観的な話ではない。

この報告書によると、誘拐された母親の赤ちゃんや(よちよち歩きの)幼児は、拒絶されたり、棄てられたり、あるいは母親よりもさらに高い割合で虐待されたりしているという。彼らは、「悪い血」を受け継いでいると認識されているからだ。

「断固として子供たちを受け入れないだろう、というキャンプがいくつかあります」と、ヘルワのスタッフメンバーは語った。「まだ、記憶に生々しいですから」。

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ボコ・ハラムからナイジェリア兵士に救出された栄養失調の子供。自由になった人質は精神的に傷を負っていて、厳しい試練で栄養失調になっている、と軍当局者は述べた。

子供たちを拒絶することは理解しがたいように思えるが、厳しい現実から生じている。ボコ・ハラムが若いメンバーを募集すると、彼らは自分たちの忠誠心を証明させるため、若いメンバーに任務を与えるのです、とヘルワのスタッフメンバーは説明した。彼らの任務には、自分たちの身近にいる人を殺害することも含まれている可能性がある。

この報告書では、女性や少女たちが監禁から戻って、自分たちの両親を殺害する説明箇所もある。

「ボコ・ハラムの支配型組織によってテストされた反乱者の話を聞いたことがあります」と、スタッフメンバーが詳述した。「ボコ・ハラムは、少年に母親を連れてくるように求めたのです。行くべきではない、と地域社会のリーダーは母親に告げましたが、母親は(ボコ・ハラムの場所へ)向かいました。少年は、母親を射殺するように言われ、そうしたのです」。

誘拐された女性や少女たちとの関係を再構築できる信念を地域社会が示した一方で、子供たちの恐怖や疑念が少なくなることはありそうもない、とこの報告書は述べている。

報告書は、女性へのヘルスケアや緊急避妊の提供を含め、女性や子供たちの円滑な復帰を地域社会が保証するために、非政府組織や政府が取るべきステップを説明している。女性が自分自身と自分の家族を支えるために利用できる雇用機会の創出。拒絶され、棄てられた子供たちをサポートするためのプログラムの開発などだ。

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2015年5月5日、マルコヒ難民キャンプで座っている、ボコ・ハラムからナイジェリア兵士に救出された子供たち。この子供たちはボコ・ハラムのグループから救出された女性と子供たち、約700人の中の2人だ。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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ボコ・ハラムは「イスラム国」より多くの人々を殺害している

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