NEWS

古舘伊知郎さん「色々な発言できなくなりつつある空気がある」 最後の「報ステ」で熱弁

2016年03月31日 17時00分 JST | 更新 2016年04月01日 19時42分 JST
時事通信社

テレビ朝日系列のニュース番組「報道ステーション」の古舘伊知郎キャスター(61)が、3月31日の出演をもって番組を降板した。番組の最後に12年間のキャスター生活を振り返り「色々な発言ができなくなりつつあるような空気は感じている」などと熱く語った。

古舘さんは「古巣であるテレビ朝日に貢献できればという思いも強くあってこの大任を引き受けた」と振り返り、「風邪など一つもひくこともなく、無遅刻無欠勤で12年やらせていただくことができた」「テレビの前で今ご覧になっている皆様方の支えがあってこそだと、本当に痛感しております。ありがとうございました」と視聴者に感謝の言葉を述べた。

降板を決めた理由について、「普通の言葉でざっくばらんなニュース番組を作りたいと、真剣に思ってきた」としながら「現実はそんなに甘くありませんでした」と吐露。「テレビ局としても、放送する側としても、誰かを傷つけちゃいけないということも含めて、二重三重の『言葉の損害保険』をかけなくてはいけない」と説明。自らが目指していた方針とは必ずしも相容れない番組の環境が「正直申しますと、窮屈になってきました」と告白した。その上で「圧力がかかって辞めさせられるということでは一切ございません」と述べ、自らの意志で番組降板を決めたと強調した。

その一方で「この頃は報道番組で、あけっぴろげに昔よりも色々な発言ができなくなりつつあるような空気は感じています」と、今の報道界が萎縮していると指摘。「つるんつるんの無難な言葉で固めた番組など、ちっとも面白くありません」「情熱をもって番組をつくれば、多少は番組は偏る。しかし全体的にほど良いバランスに仕上げなおせば、そこに腐心をしていけば良いのではないか」と、視聴者に向けて自らの信念を語った。

最後に古舘さんは演歌歌手・細川たかしさんの曲「浪花節だよ人生は」の一節「人の情けにつかまりながら、折れた情けの枝で死ぬ」を紹介し「死んでまた再生します。皆さん、本当にありがとうございました」と、12年間のキャスター生活を締めくくった。

「報道ステーション」は4月11日からリニューアルして再開。テレビ朝日の富川悠太アナウンサー(39)が古舘さんの後任としてメインキャスターを務める