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男女の収入格差、本当の原因が分かった(研究結果)

2016年04月04日 17時32分 JST | 更新 2016年04月04日 17時46分 JST
Zoonar RF via Getty Images
Bank Note

男性と女性の収入には大きな格差があり、その差は埋まっていない。その主な原因は、女性は給与の安い産業で働き、給与の低い仕事に就く傾向があるからだとアメリカの仕事情報サイト「Glassdoor」が報告した。

「男性と女性が違う業種や職種の仕事に就く背景には、様々な理由があります」とGlassdoorの主任エコノミスト、アンドリュー・チャムバーレン氏は説明する。

これを「女性がそういった仕事を選んでいる」と言ってしまうのは大きな間違いだ。なぜなら、男女をわけようとする社会的な圧力が、私たちが幼い頃から存在するからだ。学校で何を勉強するか (または、何の勉強しないか)、大学で何を専攻するか、将来どんな仕事に就くか、様々な社会的圧力が男女それぞれにかかっている。

女の子は科学に向いていない、テクノロジー系の仕事はオタク男子向けだ、育児は母親にとってはやるべき仕事だが、父親は仕事をしていない時間でやるものだ――。世の中には、女性と男性は違う生き物だと信じさせようとする「神話」がたくさんある。

女の子は小さい時からピンクの洋服を着せられて、見た目の可愛いさを褒められる。

子供向けのTシャツ。左側の男の子のTシャツには「いたずらっ子」「たくましい男性」、右側の女の子のTシャツには「お姫様になろう」「将来はアイドル」といった言葉がプリントされている。

調査で、Glassdoorはサイトのユーザーから提供された給与情報を調べた(うち50万4000人が正社員)。その結果、男女間の給与格差のうち54%が、職種と業種の違いに起因していた。経験と学歴による違いは小さかった。

平均すると、女性の給与は男性の76%(男性1ドルに対し、女性は76セントの報酬を得ている)だった。連邦政府による同様の調査でも、女性の給与は男性の約78%に留まった。また、コーネル大学のフランシーヌ・ブロー教授による研究でも、給与格差の大部分は職種と業種が原因だった。

男女の給与格差の原因を表したグラフ。(緑)職種と業種の違い:54%、(青)学歴と経験の違い:14%、(白)原因不明:33%

チャムバーレン氏の研究チームは、学歴・経験・職種・肩書・働く場所の違いといった要素を含めて比較すると、給与格差が消えるのかどうかを検討した。

その結果、差は94.6%まで縮まったものの、消え去ることはなかった。

「これほど大きな格差があることを、私たちは真剣に受け止めなければいけません」とチャムバーレン氏は述べている。5%の違いの原因は、女性に対する偏見と、有色人種の女性に対する偏見によるものではないかと彼は考えている。Glassdoorは、人種や民族の違いをデータに反映していないからだ。

最も給与格差の大きかった職種はコンピューター・プログラミングだ。Glassdoorのデータによると、女性プログラマーの給与は男性プログラマーの72%だった。プログラマーの約80%が男性で給与もかなり良く、平均年収は6万5000ドル (約720万円)だった。チャムバーレン氏によると、男性優位の産業ほど給与格差が大きい傾向にある。

姪が、父親が子供の頃にもらったアンケートをみつけて憤慨した。「大人になったらなりたい職業」の回答欄は男女にわかれている。男の子の選択肢は、消防士、宇宙飛行士、警察、兵士、カウボーイ、野球選手。女の子はお母さん、客室乗務員、看護婦、モデル、学校の先生、秘書だ。

たとえ報酬が高い業種の仕事に就いても、女性の給与は低くなりがちだ。私が働くジャーナリズムでも、ビジネスやファイナンスをカバーするのはほとんどが男性で、女性ジャーナリストはライフスタイル系に偏っている。一般的に見て、どちらの分野の方が給与が高く出世に有利だろうか。法律業界でも、多くの女性たちが収入の高い法律事務所のパートナーになれず、給与の低い社内弁護士になっている。これらは、沢山ある事例の一部にすぎない。

格差を解消する鍵の1つは、男女の平等だとチャムバーレン氏は考えている。それには、育児や家事の仕方から、男性と女性を異なるキャリアに就かせようとする見えない圧力まで、様々な面での平等が含まれる。

「男女間のバランスをとる方策を見つけなければといけません」と、チャムバーレン氏は述べる。

アメリカのティーン向けアパレルブランド「ウェットシール」が2015年に売り出したTシャツ。「勉強をするには可愛すぎる」と書かれている。

一方でこんなデータもある。ニューヨークタイムズ紙に掲載された記事によると、男性優位の業界に女性参入すると、その業界の賃金が下がる。理由は、根本的に女性を男性ほど評価していないからだと考えられている。

Glassdoorの研究には、生産性や女性が育児をすることで生じる影響は含まれていないが、他の調査によると育児も給与格差を広げる要因となっている。子供が生まれると、女性の給与は下がり、男性の給与は上がるという調査結果もある。

男女の給与格差には様々な原因が考えられるが、明らかなのは、それは仕事に就くずっと前から始まっているということだ。大学の卒業率で男性を上回っても、優秀な成績を収めても、女性たちは子供の頃から、怖がっていると可愛いと言われ、読んでいる本についてより着ている服について尋ねられることが多いのだから。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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