ウクライナ内戦、今どうなっている?「帰還兵500人が自殺」と当局が発表

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DONETSK
前線で待機するウクライナ政府軍の兵士ら=2016年8月、ドネツク近郊 | Gleb Garanich / Reuters
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ウクライナ政府軍と分離独立派による武力衝突が続く同国東部のドンバスで、戦地から戻った兵士らのうち約500人が自殺した、とウクライナ内務省が発表した。

内戦が始まってから3年がたつが、収束の見通しは立っていない。

ドンバスはドネツク州とルガンスク(ルハンシク)州からなるロシア国境沿いの地域。2014年2月、ロシア寄りの大統領が政権を追われたのを機に、ドンバスで親ロシア派グループの反発が起き、武力衝突に発展した。




ロシアの非政府系のインタファクス通信が6月22日報じた記事によると、ウクライナの軍事検察のデータとして、「2017年6月初めの時点で、作戦から帰還した兵士のうち約500人が自殺した」と、アルセン・アバコフ内務大臣が明かしたという。

アバコフ氏は、一般論と前置きしながら、戦闘行為に参加した人の3分の1程度の人が心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩み、自殺する人も少なくないと話した。

また、ウクライナのニュースサイト「ウクラインスカヤ・プラウダ」によると、ドンバスでの軍事作戦で死亡した兵士は2017年5月までに2000人超、負傷者は7000~9000人にのぼったという。

■ウクライナ内戦どうなってる?

ウクライナは欧州とロシアにはさまれた国家で、かつてはソ連という形でロシアと同じ国だった。そうした経緯から、ソ連が崩壊した後も、親欧州の西部と親ロシアの東部とで政治的対立が続いてきた。

2013年、欧州連合との経済協力を深めようとする協定を親ロシアのヤヌコビッチ大統領が拒否したところ、親欧州派の人たちが首都キエフなどで大規模なデモを展開し、政府庁舎などを占拠。政府側と衝突も起き、2014年2月にヤヌコビッチ氏はロシアに逃れた。

これに対し、親ロシア派の人たちの巻き返しが東部を中心に起き、クリミア半島ではロシア軍の介入もあってウクライナ政府庁舎などを占拠。住民投票の結果、ロシアが併合を宣言した。国際的には住民投票の有効性も、併合も認められていない。

一方、ドンバスでも親ロシア派勢力がウクライナからの分離独立を主張し、2014年4月から政府軍と衝突するようになった。分離独立派に対し、ロシアが支援をしているとされる。

5月にはドネツク、ルガンスク両州の一部地域で分離独立派が勝手に独立を宣言。国際的な承認はされておらず、政府軍との間で武力衝突が続いている。


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