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イギリス人モデルを人身売買で誘拐 逮捕された闇の犯罪組織「ブラック・デス」とは

2017年08月10日 01時01分 JST | 更新 2017年08月10日 01時01分 JST
Handout . / Reuters
A screenshot of a "Black Death Group" document on a laptop belonging to Lukasz Pawel Herba, the suspected kidnapper of a British model, is seen in this August 5, 2017 handout picture provided by the Italian Police in Milan. Polizia Di Stato/Handout via REUTERS ATTENTION EDITORS - THIS IMAGE WAS PROVIDED BY A THIRD PARTY.

モデルのイギリス人女性を誘拐し、通常の検索エンジンでは見つからない「ダークウェブ」でオークションにかけてポルノサイトに出演させようとしたとして、イギリスに住むポーランド人の男が7月17日イタリア警察に逮捕された。

この男が、女性をさらってネットで売る闇の犯罪組織「ブラック・デス」の一員を名乗っており、波紋が広がっている。

CNNによると、逮捕されたのはイギリス在住のポーランド人のルーカス・ヘルバ容疑者(30)。モデルのクロエ・アイリングさん(20)に暴行や薬物の投与をし、手錠をかけて旅行かばんに詰め込むなどした疑いが持たれている。

lukasz pawel herba

逮捕されたヘルバ容疑者

アイリングさんは警察に対して次のように説明している。

モデルの撮影で訪問したミラノで7月11日、指定されたアパートの部屋を訪れたところ、2人の男に襲われ車のトランクに押し込まれた。その後、アルプス山脈の山小屋に連れて行かれ、手錠のまま1週間監禁されたという。

ヘルバ容疑者は、アイリングさんの所属事務所に対して、身代金30万ドル(約3300万円)を要求。支払わなければインターネットオークションで売り出すと脅迫した。

ヘルバ容疑者は7月17日、ミラノの英国領事館前でアイリングさんを車から下ろそうとしたところ、拘束された。アイリングさんに幼い子供がいたことなどから、ヘルバ容疑者が彼女に対して解放を約束していたという。

アイリングさんは声明の中で、次のように振り返っている

「黒い手袋をした人物が背後から私の口をふさぎ、黒い目出し帽を被った別の人物に右腕に注射を打たれ、意識を失いました。

気付いたら車のトランクで、手首と足首には手錠、口はテープでふさがれ、さらにバッグに押し込まれていました。

極度のストレスで、何を出されても信用せず、数日間は何も食べる気になれませんでした」

テレグラフ紙の取材に対して「恐ろしい経験でした。毎秒、毎分、毎時間、常に命の危険を感じました」と恐怖を語った。

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イタリア警察が再現した誘拐の様子

■「ブラック・デス」とは? 誘拐した女性、闇オークションで人身売買

逮捕されたヘルバ容疑者は、今回の事件は犯罪組織「ブラック・デス」のためにやったと供述している。

タブロイド紙のSUNによると、「ブラック・デス」は、匿名化によって通常の検索結果には表示されない「ダークウェブ」で活動する組織。ダークウェブはその性質上、誘拐や人身売買の温床になっていると言われている。

ブラック・デスの存在はここ数年噂されているが、実際に警察当局が犯罪への関与が確認したのは、今回のアイリングさんの誘拐だけとみられる。

ブラック・デスが売りに出す女性の写真が本物かどうかは不確かだが、犯罪の規模や悪質性から、インターネットではその名が広く知られている。

ダークウェブの利用者が、ヨーロッパ中で誘拐された女性を買うのに多額のお金を支払っていると言われている。

鎖で繋がれた被害者が、11万5000ポンド(約1670万円)で売りに出されている写真が(ウェブ上で)発見されたという情報もある。

ヘルバ容疑者は、これまでにも誘拐した複数の女性をネットオークションで売りに出したと話しており、警察当局が捜査を進めている。


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