「次は僕たちの番だ」 セクハラ告発する「#MeToo」の動きに男性がアンサーしはじめた

「#HowIWillChange」ーー僕たちはどう変わるか。

ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏によるセクハラや暴行が明らかになり、性暴力の問題に注目が集まっている。そんな中、女優で歌手のアリッサ・ミラノさんが呼びかけた「"#MeToo(私も)"」というハッシュタグを使って、自身が過去に受けたセクハラや性的暴行被害をSNSに投稿する動きが世界中で起こっている。「#MeToo」の波は日本にも及び、「こういう世の中が変わればいい」という思いとともに経験者からの投稿が相次いでいる。

こういった「#MeToo」の広がりを受けて、ある男性が立ち上がった。

オーストラリアのジャーナリストのベンジャミン・ロウさんが新しいハッシュタグ「#HowIWillChanege(どうやって変わるか)」を作り、今度は自分たちの番だとして男性たちにを呼びかけた。

男性陣、次は僕たちの番だ。

昨日から、女性たちが性的暴行やセクハラを受けた体験を、エンドレスに「#MeToo」ハッシュタグを使って発信している。

今日は僕たちが言おう、「#HowIWillChange(どう変わっていくか)」と。

「#MeToo」ハッシュタグが世界中で拡散されて以来、SNS上では「告発した後、どうすべきなのか」となどといったもあがりはじめていたところだった。

ロウさんは「#HowIWillChange」の呼びかけをスタートさせると、具体的なアクションを次々に提案した。

自分の住む地域にある、男性から被害を受けた女性専用の避難施設に寄付をしてみる。あるいは女性の地位向上のための別の機関にでも。(@mrbenjaminlaw)

知っている男性が性差別をしていたらちゃんと指摘したり、レイプ加害者を通報したりする。女性が同じことをするよりも僕の方が失うものが少ないと思うし。(@mrbenjaminlaw)

知り合い女性がセクハラや性的暴行を受けてしまった時に、僕が加害者を知っていたら、必ず通報する。でないと僕も加害者になってしまう。(@mrbenjaminlaw)

悪いのは、必ずしも(直接的に性的暴行やセクハラをした)加害者だけではない、と認識する。セクハラを疑問視することなく何もしないっていうのも全部悪いんだから。(@mrbenjaminlaw)

今書いたことを、褒められたり賞賛されることを望んだりするんじゃなくてやる。女性はずっと"重荷を背負って"いるんだから。(@mrbenjaminlaw)

一連の「#HowIWillChange」ツイートの2日後、「#MeToo」ハッシュタグを呼びかけたアリッサ・ミラノさんが、ロウさんのツイートを引用リツイートした。ミラノさんが「男性たちよ、セクハラ・性暴力の蔓延したこの社会を変えていくために、どうサポートしてくれる?」と問いかけると「相手に変われ、と要求するだけじゃなくて私がどう変わるかが大事ですね」、「被害にあっている女性だけじゃなくて男性のことも考えていきましょう」などといったコメントが相次いだ。

ロウさんが呼びかけた新しいハッシュタグ「#HowIWIllChange」には、次々と多くの男性が勇気の声をあげはじめている。

僕は、もっと女性の声を聞きます、理解されるより前に理解することを目指します。力になれるなら、僕は行動する#HowIWillChange(@web_stirs)

僕は二度と犠牲者を責めない。#HowIWillChange(@TrippyTrappy_Jr)

僕は、3人の息子と孫息子に、真摯に女性をリスペクトする方法を見せ続ける。#HowIWillChange

同志たちよ、意味ある改革は家庭内からはじまる。(@JSmith4Congress)

"見過ごしている人も「加害者」"、そう訴えたロウさんの声に思い当たる節がある人も多いかもしれない。

HuffPost Japan

性の被害は長らく、深い沈黙の中に閉じ込められてきました。

セクハラ、レイプ、ナンパ。ちょっとした、"からかい"。オフィス、教室、家庭などで、苦しい思いをしても私たちは声を出せずにいました。

いま、世界中で「Me,too―私も傷ついた」という言葉とともに、被害者が声を上げ始める動きが生まれてきています。

ハフポスト日本版も「Break the Silence―声を上げよう」というプロジェクトを立ち上げ、こうした動きを記事で紹介するほか、みなさんの体験や思いを募集します。もちろん匿名でもかまいません。

一つ一つの声を、確かな変化につなげていきたい。

メールはこちら break@huffingtonpost.jp

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