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「日本人だから大丈夫」が間違いのもと! マレーシアから届いた驚きの不採用通知

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こんにちは。マレーシアのオフィスがたいていどこでも寒すぎて、自分のオフィスにストーブでも置いてやろうかなと思っている、かっしーです。いつか暖かいオフィスに引越ししてやろうと思っています(笑)。

今回は、マレーシアで私自身に起こった、おじいちゃんの昔話ならぬ、かっしーの昔話をします。

修士課程修了、いよいよ就職へ!


2010年頃だったでしょうか、マラヤ大学での修士課程が終わり、いわゆる日本の就職とは違うのですが、自分なりの就職活動を開始しました。

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▶卒業式で、友人たちと(筆者は右から2番目)

今となっては資産運用コンサルタントとして働いていますが、当時はとりあえず生きていかないといけないので、日系の企業から現地企業、ヨーロッパ系の企業などさまざまな会社に履歴書を提出していました。

私は当時24歳でした。マレーシアで20歳代前半の外国人が就労ビザを取るのは難しいことを一応は理解していました。

限られた業界、もしくはMSCステータス(IT、マルチメディア関連事業の優遇措置制度)などの特殊条件がなければ、その年齢で当地で働くことは今でも簡単ではないと思います。

年齢だけでフィルターにかけられ、面接すら受けられないことがほとんどで、記憶違いがなければ、私が面接を受けることができたのは、MSCステータス保有の日本企業と外資コンサルタント企業などが主でした。

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▶伸び盛りのクアラルンプール。働く地としての魅力はあるが、決して簡単ではない
(出典 Yasunari Goto on Flickr

就職活動の方法として私は、いくつかの人材紹介会社に登録をすることと、興味がある会社に直接連絡すること、という2つのルートで行っていました。

その結果、いくつの企業から内定のようなものをもらいましたが、その中から、ある人材紹介会社を通して決まった日系企業を選択しました。

一時帰国で受け取った驚愕の通知


マレーシアの大学院に通っている間は一度も日本に帰っていなかったので、この会社から内定をもらった後、仕事が始まるまでの間に、諸々の準備をしたり親に会ったりするために地元・青森に帰りました。

ところが、です。

改めてマレーシアに渡るために上京し、渡航日に向けて前泊しているところにメールが届きました。それは「やはり採用できない」という内容のものでした。

それは人材紹介会社からのもので、その企業の言い訳として、「採用したかったが、本社の意向と合わず云々」と代弁していました。

私が自分のネットワークを使って調べてみたところ、その企業は就労ビザや私の年齢のことをきちんと考慮せずに私の採用を決めたことが分かりました。企業側からは謝罪や説明もなく、さすがに強い憤りを感じました。

相手が日本人であっても、油断は大敵


今となってはこれでよかったと思っているので、何とも思っていませんが、この話を通して、アジアに興味をもつ皆さんにお伝えしたいことは、

「相手が日本人だから大丈夫」という考え方を、捨てなければいけないということです。

当時、私の中では、日系の企業で、日系の人材紹介会社経由ということで、就労ビザ・条件がクリアされている、と思い込んでしまっていました。

マレーシアを含め海外で働くうえで、一番重要なのは、待遇どうのこうのよりも、「就労ビザがおりるか/おりないか」だと思います。それを理解しているはずだったのに、相手を全面的に信じすぎて確認を怠ったのは私のミスだったと思います。

それから、確認は何度でもするべきです。

日本人相手にあまり何度も質問をしすぎるのは、信頼してないように見えてしまうかもしれない、相手が失礼だと感じるかもしれない、とりあえず信じよう......と思う人もいるかもしれません。

でも、転職活動中でも、何かを購入する時でも、大事なことであればあるほど何度でも確認するべきです。それを受け止められないような人であれば、そもそも関わるべき相手ではないのかもしれません。

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▶美しい夕焼け。一日の終わり、心地よい疲れとともに眺めたい

相手が日本人ということで言語の壁もないし、多くの要素を最初から共有できるので、意思決定には大きく影響を及ぼすと思います。でも、相手が日本人であるかどうかは、あくまで補助的な要素だということを念頭におくべきです。

日本人でもマレーシア人でも、信頼できる人間はできるし、できない人間はできないと思います。

マレーシアはお国柄、日本よりはいわゆる「ゆるい国」なので、その環境になじんでしまい、ゆるくなりすぎている日本人もいます。

そういう日本人たちを、私はマレーシアへの敬愛とそういった人たちへの皮肉を込めて「マレジャパ」と呼んでいます。

相手がマレジャパではないか、自分がマレジャパ化していないか。ときには厳しく見つめ直すことが必要だと思います。

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ライター
柏村 信光/Nobumitsu Kashiwamura

香港系資産運用コンサルタント会社の現地法人代表 1986年、青森県生まれ。2008年に来馬。マラヤ大学アジアヨーロッパ研究所で修士号取得。マレーシアで初の金融庁公認の日本人資産運用コンサルタントとなる。マレーシア日本人商工会議所や業種別MD会などで、定期的に講演を開催。クアラルンプールで80年代の人が交流するKL80年会の総幹事。好きな言葉は「気合い」。
 

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