社会人1年目で独立。26歳で上場企業の執行役員に。文系出身が好きな「数字」を武器にするまで

「ひとりで生きていける、あとはどう挑戦していくか」

2017年11月30日 10時21分 JST | 更新 2017年11月30日 10時21分 JST

弁護士ドットコム 執行役員 桜井陽一朗(28)

桜井陽一朗さん(28)は『弁護士ドットコム』の急成長を牽引してきた立役者の一人。26歳の時に同社執行役員に就任した逸材だ。同時に彼が歩んできたキャリアは決して平坦ではなかった。磨いてきた武器はデータマイニング。桜井さんが歩んできた道のり、その原点を辿っていこう。

新卒1社目、ベンチャーで学んだこと。

「正直、しばらくして失敗したかもしれない...といった気持ちもありました」

桜井陽一朗さん(28)が新卒1社目に選んだのは、数十人規模のベンチャー。彼はもともと早稲田大学政治経済学部、ミクロ経済を専攻する文系学生だった。

多くの同級生がメガバンクをはじめとする大手金融機関、大企業への就職内定を獲得するなかでの決断。

大学3年生から同ベンチャーにインターンで参加し、苦手だと感じていた営業にもチャレンジ。多い日には1日100件のテレアポもこなした。

「まわりとの比較というより、単純にすごく忙しい時期を過ごしていました。時給換算したらコンビニバイトと変わらない。僕は一体何をやっているんだろうと思うこともありました」

同時に、彼がベンチャーに入社したのには明確な意図があった。大規模なデータを扱い、マーケティング経験を積む。ビジネスの知見を蓄えていく。

そして任されたのがWebマーケティング。SEO、アクセス解析、広告運用・収益化などを担っていったという。

「重要なのは裁量がどのくらいあるか。ベンチャーに行ったほうがキャリアにおいてリスクがない。そこには確信がありました。今にして思えば、あらゆる体験が糧になっているんですよね。机上の空論ではわからないことがある。営業も実際にやってみたことで戦略の重要性を学ぶことができました」

この"まずは自分がやってみる"という精神は、桜井さんのその後にとっても大きな意味を持つものとなっていった。

データ解析・プログラミングを学ぶための独立。

桜井さんは、学生時代より「データマイニング」に興味を持ち、統計学・機械学習を独学。当時専攻していたミクロ経済・金融領域においても「データ」から探っていくこと、自ら分析できることの重要性について感じていたという。

そして、社会人1年目だった2012年。彼は思い切った選択をする。

「統計やデータ解析と絡め、プログラミングから習得したい。そう考え、独立することにしました」

働きながら学ぶという選択肢はなかったのだろうか。

「その会社でエンジニアに転向し、技術を学ぶ選択肢もありました。ただ...もともと独学が好きなんです(笑)最終的にはマーケティングに落ち着きたかった。マーケティングに必要なレベルのプログラミングを広く浅く、最短で学ぶ。そういった目的での独立でした」

ユニークなのは、起業するにあたって自らに課したルールだ。

「期限は貯金が尽きるまで。勉強期間と割り切ってやる。別にうまくいかなくてもよくて。結果的に引きこもり体質な自分にすごく向いていましたね」

そして個人で立ち上げたのが、ファッション系のECサイト。Webサービスを立ち上げ、マネタイズするまでの一連を習得。さらにテキストマイニング・画像解析などのスキルも身につけていった。

個人サイト運営だけでじつに月50万円以上を手にできた月もあった。さらに受託開発やマーケティングコンサルなどフリーランスとしても活動。順風満帆にも見えるキャリアだ。

ただ、次第に満足できない自分がいることに気づいたと語る。それが23歳の時のことだ。

「僕がやっていたサイト運営やフリーランスの仕事は、ビジネスとしてすごく規模の小さなもの。割り切ってやっていたところもありましたし、安定してしまっても全然おもしろくないと感じていました」

当時について桜井さんはこう振り返る。

「一人で生きていける、ということはわかりました」

あとはどのような領域で、どのような挑戦をしていくか。

こうして2013年に出会ったのが『弁護士ドットコム』だった。

「自由にやらせてもらえる」ここが大きな決め手だった。

もともとフリーのSEOコンサルタントとして『弁護士ドットコム』に携わっていた桜井さん。当時の『弁護士ドットコム』について感じたことを率直に語ってくれた。

「伸ばしどころ"しか"ない。いくらでも伸ばせると思いました。同時にマーケティングやサイトのディレクションを担っていく人がほとんどいない状態。ここに入ったら自由にできるぞ...と思いましたね(笑)」

前例のない挑戦。前任者がいない環境。武器は自ら「実体験」で培ってきたサイト運営・データマイニング。

そしてブルーオーシャンな市場で輝きを放ちつつあった『弁護士ドットコム』に、より大きなインパクトを与えていった。

「3ヶ月ほどでSEOの成果が出はじめて、すごく評価をしてもらうことができました。まだまだやれる。そんな手応えがありましたね。エンジニアとデザイナーがいて、サイトを内製できる。営業も技術に対して理解がある。確実に数字を伸ばしていける。そういったビジョンが見えていました」

同時に彼が心がけていたのは泥臭い仕事、手間がかかって大変な仕事も自らが積極的にやっていくということだった。

「やる人がいないなら僕がやります、と仕事をどんどん巻き取っていきました。たとえば、1ヶ月で100本くらい自分で記事を書いたりも。そんな風に自分流の仕事を会社の中で生み出し、自分が一番詳しい人になっていく。空いているなら全部巻き取ったほうがいい。やれる自信があるんだったら全部やろうと思ったんです」

そのサービスは、社会にとってどうあるべきか。

ただ、桜井さんが『弁護士ドットコム』での仕事において、もっとも心惹かれていたのは「数字」だった。

「もともと数字が伸びていくというのがすごく好きで。最初の1年ぐらいは数字にしか興味がないぐらい。問い合わせ数を増やすとか、SEOを伸ばすとか」

しかし、そのマインドは徐々に変化していったと語る。

「『弁護士ドットコム』としてどうあるべきか。ここに目を向けるようになってきました。サービスの質がちゃんと高まっていかないと、グロースの余地もない。去年あたりから自分一人で頑張ったところでどうにもならない領域になってきて。マネジメントにもかなり注力をしていて。...引きこもりだった僕の新しい挑戦ですね(笑)」

そして任されるようになったのが、全社のマーケティング責任者。さらに2017年10月より『弁護士ドットコム』のメディア責任者を兼務する。

「リスクがない」と思ったことは何でもやる

数字を見ていく視点から、どのようなサービスをつくっていくべきか?という高い視点で仕事に臨むようになっていった桜井さん。

最後に、彼にとっての「仕事」とは何か、答えてもらうことができた。

「恥ずかしい言い方をすると、自分の能力の証明をしたいという部分があります。それは承認欲求とはまた違うもので。"もっとやれる"という根拠のない自信がどこかにあるのかもしれません。それを示していくために仕事が一番自分の中でマッチしていると思います」

貪欲に武器を磨き、能力を発揮。社会にインパクトを与えていく。ここが彼にとっての仕事といえる。

「本当に"趣味が仕事"と言えるぐらい仕事が好きで。学生時代から思っているのは、いまの日本であれば、何がどう転んでも生きていけるだろう、何とかなるだろうっていう確信。だったら自分がおもしろいと思うほうを選んだほうがいいですよね」

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