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投資家も背筋を凍らせる? EU離脱が自動車メーカーに与える影響

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6月23日に英国でEU離脱(BREXIT)の是非を問う国民投票が行われ、EU離脱派が51.9%と僅差で残留派を上回った。それに伴い、英国は関税が掛からない欧州市場から去ることになる。これから英国は2年にわたる離脱条件の交渉に入り、最大の輸出市場である他のEU加盟国と、さまざまな事に対して交渉を行わなければならない。その内の1つに関税が挙げられ、英国内でクルマを製造する全ての自動車メーカーに深刻な影響を与える可能性がある。

これは、MINIジャガーといった、英国車としてすぐに思い浮かぶメーカーだけに限った話ではない。ちなみに、両メーカーとも現在は外国企業の傘下に入っている。MINIとロールス・ロイスBMWが、ジャガーとランドローバーインドタタ・モーターズが、そしてベントレーはドイツのフォルクスワーゲングループが、それぞれ所有している。

他にも多くの自動車メーカーが英国で車両の製造を行い、英国内だけでなくEU諸国で販売している。欧州各国へ輸出して販売するクルマに関税が掛かるようになると、これらのメーカーの収益に打撃を与える可能性があり、その結果、英国からの撤退も考えられる。そうすれば、復活した英国の製造業にも深刻な影響を及ぼすだろう。

自動車情報サイト『Automotive News Europe』は、この点に関して興味深い数字に注目している。

英国で2番目に多くの自動車を製造している日産は、英国内で年間47万5,000台ほどを製造しているが、その大半はEU諸国に輸出されている。トヨタは昨年、英国内でおよそ19万台を製造したが、そのうちの75%はEU諸国に輸出され、英国で販売されたのはわずか10%に過ぎなかった。また、英国内で年間14万台ほどを製造するホンダも、その半数はEU諸国に輸出されている。

投資家は、このニュースに敏感に反応している。投票結果が明らかになると、英国通貨ポンドの価値はドルに対して一時10%以上急落し、1985年以来の水準となった。

ジャガー・ランドローバーを製品の主力としているインドの自動車メーカー、タタ・モーターズも『Autonews Europe』によると株価が約12%下落したという。

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では、次に何が起こるのか? 確かなことは誰も分からないが、EU側が英国の輸出製品に最大10%の関税を課すことは考えられる。ならば英国側も同様にEUからの輸入製品に関税を掛けることになるだろう。そうなると英国内で販売される欧州車は今より高額になってしまう。英国で生産される新車の台数も、英国で販売される新車の台数も、共に減少するだろうから、英国経済にとって好ましくない状況となる。

英国の自動車業界調査会社『Evercore ISI Global Automotive Research』は、EU離脱の影響として自動車業界は約80億ユーロ(約9,016億円)の損失を被ると予想している。自動車製造の雇用にも影響が出るはずだが、これは現在のところ未知数だ。

この先2年の内にEUの各首脳陣も気を落ち着かせてくれるだろうから、貿易が思わしくない方向に転じていくということは、おそらくないだろう。しかし、今は国民投票の開票結果を受けて、EU首脳陣は怒りをにじませ、投資家らは背筋を凍らせている。

何かしらの対応策が実施されるまで、実際にどのような影響が自動車業界を襲うことになるのか、確かなことは分からない。投資家らも不透明な状況に自然と行動は控えるはずだ。状況がしっかりと分析されるまでは、どの自動車メーカーも工場の新設や、英国内の工場で生産量を増やすような投資を行うことはないだろう。

良い面があるとすれば、長年求めていた英国のクラシックカーを輸入するには最高のタイミングとなるかもしれない。もちろん、たいした慰めにもならないだろうが、言うだけ言っておこう。

By Alex Kierstein
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

(2016年6月27日Autoblog日本版「英国の国民投票で決まったEU離脱、自動車メーカーにも影響必至」より転載)

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