約1年半で50万件以上のマッチングを達成。アプリ「yenta」がビジネスマンに支持される理由

2017年07月07日 15時01分 JST | 更新 2017年08月22日 21時40分 JST

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ビジネスマッチングアプリ「yenta」開発元のアトラエから、デザイナーの平根由理氏が登場。yentaには、完全審査制や1日のレコメンド人数を10人にするなど、いくつかの特徴がある。それらの特徴はUXにどう影響しているのか? AIの活用法と共に語られた。

完全審査制「yenta」誕生のウラ側|平根由理


※2017年5月に開催された「UI Crunch #10 -AIと人を繋ぐ、UIの可能性-」よりレポート記事をお届けします。

約1年半で累計マッチング数50万件を突破したビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」。完全審査制のビジネス版Tinderとして注目を集めている。

今でこそ、ビジネスパーソンを中心に多くのユーザーに使われているが、立ち上げ当初の社内における評判は良くなかったそうだ。yentaの開発チームでデザイナーを務めるアトラエの平根由理氏は当時をこう振り返った。

社内の人から「会うイメージがわかない」「使い続けるイメージがない」という声がたくさん挙がっていて。上手くいかないんじゃないか、と不安を感じていました(平根氏)

このような状況から、yentaはいかにして多くのユーザーから支持を得るようになったのだろうか?

「yenta」がUX向上のために取り組んだ3つのコト


平根氏によれば、ユーザーの体験を真剣に考え、サービスをブラッシュアップした結果、多くのビジネスパーソンにyentaを使ってもらえるようになったのだという。具体的に取り組んだのは下記の3つだ。

1. 完全審査制

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マッチングアプリである以上、yentaのサービス体験には"会う"という行為が伴う。そのため、「多少工数をかけてでも審査をすべきだ」との考えから、マッチング精度の向上や安全性の担保を目的に、完全審査制を導入した。

2. 12時 ↔︎ 20時

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yentaは、毎日12時に新たな人がレコメンドされ、同日の20時にマッチングの結果が分かるという仕組みになっている。レコメンドの時間とマッチングの時間を分けた背景には、実際に"会う"という行為をユーザーにしてもらいたいという想いがあるそうだ。

yentaを開発するにあたって、アメリカのビジネスマッチングサービス『Weave』を参考にしていました。当時のWeaveはリアルタイムにマッチングの結果が判明する仕組みで、ユーザーの行動にリズムがなかった。実際に会う行為につなげるためには、レコメンドの時間とマッチング結果がわかる時間をわけた方が、頭が切り替えられて良いのではないかという考えのもと、12時(レコメンド)と20時(マッチング)にわけました(平根氏)

3. 1日10人だけをレコメンド

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3つの工夫の中でも、最もこだわったのが、この「1日10人だけをレコメンドする」ことだという。マッチングが増えすぎても会いきれず機会ロスになってしまう。無限にスワイプできてしまうとスワイプする行為に飽きてしまう。そのような観点から1日10人だけを導入することに決めたそうだ。

継続的に良いつながりを増やせるツールにしたかった。レコメンドされるのに疲れないギリギリのラインが1日に10人と考え、この人数にしました(平根氏)

どのような10人をレコメンドするのか。

レコメンドの精度を向上させていくために、機械学習の仕組みを導入。自分の興味・関心の分野が近しい人物がレコメンドされるようになっている。

現在では、自分と同じ人物を「興味あり」にしている人が、他にどんな人物を「興味あり」にしているか解析。それをレコメンドに反映する、という簡単な仕組みをとっているそうだが、今後サービスを拡大していくに当たって、このままの仕組みで運用し続けることは難しい、と平根氏は語った。

幅広いユーザーに使っていただくためには、より複雑なデータを解析できるようになっていかなければいけない。機械学習の仕組みという意味では、これからが勝負です(平根氏)

現在、yentaでは「会ってよかった」「興味あり・なし」「ソーシャルデータ」といったデータを取得している。ユーザーが増えてきた段階でこれらのデータを分析し、サービスに反映させていく予定だという。

最後に、平根氏は、機械学習を導入するにあたって大切なことを語った。それはAIや機械学習の仕組みも、とりあえずプロトタイプを作ってみるということ。そして、結果を見ながら細かく修正を重ねていくのだということ。これはデザインと共通することだ。

AIや機械学習は導入のハードルが高いと思われるかもしれませんが、持っているデータをスモールに活用して、何らかの仕組みを構築してみることから始めてみるといいと思います。あまり難しく考えすぎず、ユーザー体験をより良いものにしていくために、必要だと思ったことから取り組んでみてはいかがでしょうか(平根氏)

▼「UI Crunch #10 -AIと人を繋ぐ、UIの可能性-」のレポート記事

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