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現代の家が生み出す「繋がり」

2015年02月01日 15時13分 JST | 更新 2015年04月01日 18時12分 JST

今の時代に家を建てるとしたら、何を考えなくてはいけないのでしょうか。様々なことを考える必要がありますが、その一つは「繋がり」と言えるでしょう。例えば、家族の繋がりであったり、(屋内と)屋外との繋がりであったり、そして近所の人との繋がりであったりと、家の機能に様々な繋がりを生み出すことが求められています。今回紹介したいのは、このような「繋がり」を生み出す住宅。建築家が、この求めにどう応えたかを見てみることにしましょう。

家に必要とされる「繋がり」で筆頭に上がるのは、家族同士のものかもしれません。家族で食卓を囲み、そして家族で一緒になってテレビを見るというのは、今の時代には簡単ではありません。仕事で遅く帰宅する両親、一方子供は塾に行くなど、一緒に過ごせる時間は限られています。そのため家族の繋がりは、かつてなく希薄なものとなっているでしょう。そこで家族の繋がりを意識できる住宅が求められるようになってきました。

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このような家族の繋がりについて考えたのは、建築家の佐々木勝敏。彼が愛知県豊田市に建てた住宅では、部屋と部屋との壁を無くすことで、建物内を1つの空間にしています。この「UNOU」と名付けられた建物の中では、視界を遮る壁はありません。たとえ離れていても、物音などによってお互いの気配を感じ取ることができます。そして家の中にいれば、常に一緒にいるような感覚を感じることができるのです。こうした壁の無い建物は、家族の繋がりを求める人々によって、近年多く建てられるようになってきています。

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「繋がり」を考えると、他に屋内と屋外の繋がりも重要です。日本の伝統的な住宅では、家の内部にある窓の無い空間、縁側がありました。それは屋内でもなく屋外でもない中間的な場所です。そして2つの空間を繋ぐ場所でもあります。ですが現代的な生活を送るために、縁側は使われなくなってきました。そして防犯を意識して屋内と屋外は明確に切り離され、家と屋外の関係は弱くなってきています。こうして家と屋外の関係を繋ぐ住宅が求められるようになったのです。

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建築事務所「FCD」が建てたのは「土間リビングの家」。茨城県に建てられた本住宅は、その名の通り土間を設けています。それは縁側と同様、伝統的な日本の建築空間で、屋内にも関わらず、地面と同じ高さとなっています。そのため屋内と屋外を繋ぐ場所として使われてきました。ここでは、そんな空間をリビングに設けているのです。土間部分と屋外を繋ぐ部分は全面ガラス戸になっており、リビングから外を見ることができます。それを開ければ、リビングは屋外と繋がり、開放的な空間となります。こうして土間は屋内と屋外を繋がり、時には近所の人との交流の場となるのです。

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都市の生活では特に「繋がり」が重要となっています。なぜなら多くの人が同じ建物に住んでいるからです。そこでは防犯やプライバシーが重視されて、隣に人が住んでいるにも関わらず、それが誰なのかわからないという状態になっています。その代表的な例は都会のアパート。1つの建物に多くの人が住んでいるにも関わらず、近所付き合いは皆無かもしれません。そんな都会でのアパート生活での繋がりを考えた建物が、最近では見られるようになってきました。

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今回取り上げたいのは建築事務所「アンブレラ・アーキテクツ」の建てたアパート「Tokyo Cottage」です。都心に建てられたこの建物は、外観が他と大きく異なっています。遠くからアパートを見ると、小さな家が集まっているように見えるでしょう。それは小さな町のように見えるかもしれません。ここでは家型の建物が建てられ、その間に通りが設けられています。それは普通の街角そのもの。ここにあるのは個々人の部屋ではなく、家が集まった1つの町なのです。アパートの住人は生活を町の枠組みで考えることになります。そして住人同士の繋がりが生まれることになるのです。

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このように多くの建築家が、今失われつつある「繋がり」に取り組み、それを生み出すような住宅を設計しています。それは家が様々な「繋がり」を生み出すことが可能であり、現代社会において重要な役割を果たしていることの証明と言えるでしょう。