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菊地凛子さん「努力してあきらめなければ、英語の能力が限られていても世界で成功できる」

投稿日: 更新:
RINKO KIKUCHI
Ferdaus Shamim via Getty Images
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女優・菊地凛子は順調にアメリカで成功の階段を登り続けている。2013年6月に公開され大ヒットしたハリウッド映画『パシフィック・リム』や、12月にアメリカでも公開された『47 RONIN』にも主役級で登場している。2014年も『Last Summer』、『Kumiko, the Tresure Hunter』という2本の映画で主演が予定されている。『バベル』の演技で名声を獲得した彼女は、1958年にアカデミー助演女優賞を受賞したナンシー梅木以来、およそ50年ぶりにアカデミー賞にノミネートされた日本人女優となった。しかし彼女はいまだに日本では異色の存在だ。ポップアイドルのような人気もないし、「キュート」な仮面もつけていない。とはいえ、33歳となった今、彼女は唯一無二の象徴的な存在となり、意欲的な日本人俳優やファンの両方に刺激を与えている。

ルーシー・バーミンガム(以下LB):『バベル』が2006年に公開された当初、日本では酷評されていました。特にあなたが映画でヌードになったことに関して批判が強かったのですが、どう思っていましたか?

菊地凛子(以下菊地):いや、気にならなかったですね。私がこの役を演じる前からみんなそんな風に思っていたでしょうし。私自身は、自分のキャリアにとってラストチャンスだと思っていました。15歳から女優を始めて、10年がある意味で限界だと思いましたしね。映画のオーディションを受けたのは24歳でした。

LB 『パシフィック・リム』でのあなたの演技は、日本でも好評だったのでしょうか?

菊地 そう思います。私の家族は、この映画を見る前は心配していましたね。それまでは裸のシーンとかでとてもシリアスな役を演じてきましたから。でもこの映画では激しいアクションシーンとか、派手な役柄でしたから、家族も喜んでいましたよ。それを聞いてほんとうに嬉しかったですね。

LB 『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督はあなたについて、ミステリアスで人前に出たがらない人だと言っていましたが、それは合っていると思います?

菊地 彼の言っている意味が今ひとつわからないですね。自分は本当にオープンな人間だと思っていますから。自分が何か秘密にしているなんてことはないんですけどね。

LB 映画のプロモーションツアーが嫌いだって言われていますけど、それは本当?

菊地 ぜんぜんそんなことないですよ。私は、予備知識がなくても映画を楽しめる方がいいと思っているだけなんです。そうすれば見た人が自分なりの感想を言えるじゃないですか。でも同時に、監督を助けるために映画のプロモーションはやっていきたいんですよ。

LB デル・トロ監督と仕事をしてどうでした?

菊地 彼の作品は本当に大好きですよ。

LB デル・トロ監督は、森マコ役にあなたを選んだ理由として、強さと女性らしさの両方を兼ね備えていると言っていました。あなたは、日本人キャラクターを中国人女優に演じさせる監督に対して、複雑な役柄でも日本人の女優にやらせようと考えを変えさせるのに自分が一役買ったと思いますか?

菊地 私は役者が中国人でも、韓国人でも、日本人でもかまわないと思うんです。肝心なのは、その人がその役を演じられるかどうか。オーディションでは、どうやって個性的に演じられるかを考えていました。役者が日本人とか中国人とか型をはめる必要はありませんし。私たちは一つの大きなチームなんですよ。

LB 日本の俳優の多くが、英語力が不足しているせいでハリウッドで成功できないように見えますが、それは正しい?

菊地 そうは思いません。私は2年間しか英語を勉強していませんが、オーディションを受けられましたし、『47 RONIN』では本当にいい役をもらえました。努力すれば、そしてあきらめなければ、英語の能力が限られていても成功できると思います。国際的俳優になろうと努力をしてきたわけではありません。素晴らしい監督と一緒に仕事をしただけです。

LB あなたはジョン・カサヴェテス監督を本当に尊敬していますよね。彼はインディペンデント映画の先駆者と言ってもいい。あなたはインディペンデント映画を好んでいるようですが、これからはどんな映画に出たいですか?

菊地 インディペンデント映画と大作映画、両方のバランスを上手くとっていきたいですね。その両方に出る機会があると思います。SF映画やアクション映画、いろんな映画に出たいですね。

LB 2年くらい前にニューヨークへ移住して、日本人女優として直面した課題みたいなものはありましたか?

菊地 ニューヨークに移る前は、日本人であるということをぜんぜん意識していませんでした。今は日本がより身近に感じられますし、日本の文化に誇りを感じています。日本人監督と仕事をするのも好きですね。

LB 特に誰ですか?

菊地 黒沢清さん、三池崇史さん、是枝裕和さんのような人たちですね。

LB 日本に戻りたいと思います?

菊地 いいえ。ニューヨークが大好きですから。まったく新しい機会を見つけたいんです。今は私にとってすべてが新しいことなんです。日本人監督とも仕事をしたいですが、あくまでもニューヨークをベースにしておきたいですね。

LB ハリウッドで活動しているアジアの女優の中には、男性から「迷惑なアプローチ」をされるという人もいます。あなたもそんなことがありましたか?

菊地 わかりませんね。そんなこと一回も思ったことがないので。きっと私が恵まれていたのかもしれません。というのも、本当にいい役を手に入れることができましたから。私たちにはそれぞれ違ったスキル、違った演技スタイルがあります。私は国際的な日本人の俳優がいっぱいいたので本当に恵まれていますし、安心できますね。

LB 特に尊敬する俳優はいますか?

菊地 ジーナ・ローランズは大好きです。とってもパワフルでゴージャスですが、美人すぎるわけではない。内面が美しいんですね。本当に尊敬しています。

LB 共演してみたいですか?

菊地 してみたいですね。一回彼女にお目にかかれそうになった機会があったんですけど。今年はお会いしたいですね。

LB 2013年の夏に、自分で映画を制作・監督しましたよね。そのことについて教えて下さい。

菊地 日本のファッションブランド「ZUCCa(ズッカ)」のために作ったプロモーション用のショートフィルムですね。日本のブランドの広告キャンペーンって退屈なものが多いんですよ。だから私は今までとは違ったあらすじを書いたら、ZUCCaの人たちも私のアイデアを気に入ってくれました。ライティングやきれいなショットの提案をいっぱいしたら、彼らが「監督やってみない?」って言ってくれて。監督の仕事はもっとやってみたいですね。主演も一緒に。

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