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コケにおける性の話

興味深い疑問だ

2017年09月19日 14時18分 JST | 更新 2017年09月19日 14時18分 JST

イオンチャネル型グルタミン酸受容体は、動物では神経伝達を仲介する陽イオンチャネルとして働く。

J Feijóたちは今回、神経系を持たない生物であるコケにおけるGLUTAMATE RECEPTOR-LIKE(GLR)チャネルの役割を明らかにしている。

陸上植物の基部に位置するこの植物は、動物のように運動性の精子を持ち、これらの精子は受精のために走化性によって雌の生殖器官を目指す。

著者たちは、GLRチャネルを欠失させるとこの過程が起こらなくなり、GLRはカルシウムを介したシグナル伝達の調節や、接合子発生に必須な転写因子の発現に必要とされるようであることを見いだした。

動物の受精でもグルタミン酸受容体が機能しているかどうかは興味深い疑問である。

Nature549, 7670

原著論文: GLUTAMATE RECEPTOR-LIKE channels are essential for chemotaxis and reproduction in mosses

doi:10.1038/nature23478

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