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近傍の超新星の同位体記録

2016年04月12日 15時28分 JST | 更新 2017年04月11日 18時12分 JST

20年前に、超新星のデブリそのものの堆積や大気中での宇宙線による核破砕に起因する地質学的同位体異常という形で、近傍の超新星爆発の痕跡が地球上に残されている可能性が提案された。そしてそれは、超新星の指標物である60Feが深海底の鉄マンガンクラスト内で見つかったことで立証された。今回2つの論文によって、この描像の細部がさらに明らかになり、過去数百万年間に数百光年以内で複数の超新星が生じたことが示唆されている。

A Wallnerたちは、深海底の60Feシグナルが全球的で、時間的に広がっており、星間で起きた複数の事象を起源としていることを報告している。彼らは、170~320万年前と650~870万年前に60Feの星間フラックスが地球に降下したことを明らかにした。D Breitschwerdtたちは、可能性の最も高い超新星前駆天体の軌跡と質量を計算して、そこから推定された爆発の時期や場所を報告している。

60Feシグナルは、90~100パーセクの距離にある2つの超新星に起因しており、230万年前に最も近い所で太陽質量の9.2倍の超新星が生じ、150万年前に次に近い所で太陽質量の8.8倍の超新星が生じた。

Nature532, 7597

2016年4月7日

原著論文:

Recent near-Earth supernovae probed by global deposition of interstellar radioactive 60Fe

doi:10.1038/nature17196

The locations of recent supernovae near the Sun from modelling 60Fe transport

doi:10.1038/nature17424

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