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衣料品は年間約20億着捨てられている

2014年05月22日 19時59分 JST | 更新 2014年07月22日 18時12分 JST

■ 20年間で衣料品の供給量は250%増加

日本の工場はどんどん減少しており、世界に誇る日本の高い技術が失われようとしているとお伝えしてきましたが、実際にどれだけ減っているか。

25年間で、工場の数、そして従業員の数ともに、実に四分の一にまで減少しています。

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経済産業省「繊維産業の現状及び今後の展開について」(平成25年1月17日)より

この調査は2010年までですので、今はもっと減っています。

しかしながら、

衣料品の「供給量」は逆に右肩上がりでぐんぐん増えています。

1990年には、供給量は16億着でしたが、2010年にはその250%にあたる、40億着が供給されています。たくさん供給されているのに、市場が縮小しているのは、低価格なファッションが流行った結果、1人当たりの平均単価が下がっているためです。

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経済産業省より(水色が供給量、ピンクがアパレル市場規模)

「2~3回着たら、捨てる」という言葉はよく聞きますし、その結果、大量浪費・ファッションの消耗品化という問題に繋がっていくのだろうと感じています。

ただ、実際どのくらい捨てられているかというと、あまり知らないのではないでしょうか。

平成22年2月の中小企業基盤整備機構の資料によると、衣料品の2009年の供給量と排出量(捨てられる量)は、

 ■国内供給量:111万トン

 ■総排出量 : 94万トン

  ⇒実際に消費されるのは、わずか17万トン?!

上記の経産省のグラフでは、2009年で大体38億着ですので、単純な比率で考えれば、17万トン=約6億着しか消費されていないということになります。

なお、この調査では、「今年買った服が、今年捨てられた場合」として算出されているので、今年買った服を来年捨てた場合は考慮されていません。また、総排出量には、古着屋さんに回るものも含まれているので、本当に消費されている量としては、17万トン:6億着よりも多いと思います。肌感覚としては、国内供給量に対して、大体4割くらいが新品として購入されているのではないかと感じています。

では、再利用などもされず、可燃や不燃ごみとしてただ捨てられる服の量はというと、実に60万トンです。上記と同様に比率で単純計算すると、「20億着」が捨てられています。

■ 20億着が捨てられている今、私たちができることは何か

この事実を知った時に、私が工場まわりで目にしてきた、大量の布の切れ端、いわゆる"残布"を思い出しました。

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これらの残布は近くの施設へ送られるか、それでも余る分は廃棄処分されます。

海外有名ブランドの製品に使われている上質な生地が、捨てられているのです。

工場としては、委託された製品を作ることが仕事ですので、その製品を作るうえで使えない生地は扱いようがない、というのはわかるのですが、さすがにもったいない。

この事実をファクトリエのメンバーに共有して案を募ったところ、残布を工場から回収して「サシェ」を作り、お客様の誕生日の際に商品に同梱してプレゼントすることに。簡単にモノを捨てられることについて、少しでも気付きを与えられたらと思っています。

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廃棄される残布から生まれたオリジナルの「サシェ」

3R(リサイクル、リユース、リデュース)という考え方は大事だとはわかっていても、なかなか当事者意識を持たないと行動できないのだなと感じますし、それをビジネスとしてフローに組み込み、正しいサイクルを作れたらと考えています。

ファクトリエ: http://factelier.com/