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安倍首相の謝罪会見。まず、何をしたことに謝っているのかはっきりしてほしい

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先日の安倍首相による謝罪会見。一体、首相が何をしたことに謝っているのか、全く理解できないものだった。

人が謝る時は、「私が○○したことがいけなかった」となるはずだが、会見ではその場面がほとんどなかった。

唯一、「印象操作のような議論に強い口調で反応した私の姿勢が、政策論争以外の話を盛り上げた」というのがあったが、誰も、首相の強い口調に対して怒ってはいないのではないか。

一国のリーダーなら時には強い口調で信念を語らなければいけないことがあることは誰でもわかる。誰も怒っていないことに対して謝られても困る。首相が申し訳なく思っている点は他にも二つあった。

1.通常国会では建設的な議論とはかけ離れた批判の応酬に終始した。

2.国家戦略特区をめぐる調査に長い時間がかり、政府への不信を招いた。

まず一点目であるが、これについて首相が謝らなければならないのだとしたら、歴代首相、全員謝らなくてはならなくなる。

国会の議論なんて、政策論争そっちのけで、いつも敵のエラーをさらけ出すことにたくさんの時間が費やされている印象しかない。

しかも、野党主導でやる場合がほとんどだから、首相がこれについて謝る必要があるかも疑問だし、今回の騒動について、野党に責任をなすり付けているようにも受け取れてしまう。

二点目が、今回の謝罪の本質に近い部分になるのだろうが、首相自身が何をして不信を招いたのかを言わないため、何に反省しているのか明確でない。

例えば、文科省の一回目の調査計画を首相は把握していたのかどうか。

していなかったのなら、「大事な調査なのだから、首相の私がしっかり計画段階から把握しておくべきだった」という反省の弁になるだろうし、把握していたのだとしたら、「私が一回目の調査計画を把握していながら、こういう結果になり申し訳ない。

一回目から、調査対象をもっと広げるべきだと指示すべきだった」となれば、首相が何について謝っているのか、もっと明確になる。

さらに残念なのは、メディアからの質疑応答の時間。誰も「首相が何をすれば、国民の不信を招かずにすんだのか」と聞かない。

しかも、なぜか記者からの質問に、首相はあらかじめ用意された原稿を見ながら答えている。

事前にどんな質問が来るのか把握していたのだろうか?

首相は会見で「説明責任を果たしていきたい」と何度も繰り返したが、本当にそう思うのなら、何に謝っているのか明確にしてほしいし、記者からの質問には、質問者の目を見ながら答えられるようになってもらいたい。

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