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第5話:『子どもの日』はすべての大人が子どもの未来を考える日にしよう

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 『子どもの日』は、子どもがいる人もいない人も、子育てを終えた人もこれからの人も、すべての大人が子どもたちのすこやかな成長を願う日にしませんか?

みなさんに、子どもたちのことを考えていただくきっかけとして、2010年より低所得の子どもたちに向き合ってきたキッズドアの現場で見られる子どもたちの様子を、ショートエッセイにして5月1日から毎日1話、7話連続で配信します。


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<子どもの貧困ショートストーリー>
第5話:「今度は私が先生に!」5人兄弟のお姉ちゃん頑張る!
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6年前、キッズドアのHPの問合せに、1通のメールが来ました。

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私は今、中学3年生で塾に行きたいのですが、兄弟がたくさんいるので塾に行く事ができません。私は[タダゼミ]に通えますか?」
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名前も連絡先もないメールです。当時は今ほど無料学習会も有名ではなく、キッズドアの学習会に通いたいとご連絡くださるのは、新聞やテレビのニュースを見た親御さんや福祉関係の方などで、生徒から直接入会申込があったのは、初めてです。まだ、スマホもない時代。インターネットで[タダゼミ]を見つけるのも今よりずっと大変だったはずです。

私たちは、急いでメールを返信しました。

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こんにちは、キッズドアです。私たちの学習会は、あなたのような生徒さんのためにあるので、もちろん通えます。ただ、開催しているのは東京の杉並と北千住の2ヶ所しかないのですが、通えますか? もし通いたければ、親御さんとご相談してご連絡ください。
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数日後、今度はお母様からメールが届きました。

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娘から聞いて、ご連絡をしています。無料で高校受験の指導をしていただけるそうで、ぜひ参加させたいです。
恥ずかしながら、我が家は子どもが5人、貧乏子だくさんで、私も主人も働いているのですが、生活が厳しい状況です。未だに家も買えません。娘も一番上の子なのですが、どうやっても塾に行かせる事ができませんでした。毎晩娘と、「塾に行きたい」「塾になんか行かなくたって、自分でちゃんと勉強すれば高校には行ける。とにかく勉強しなさい」と喧嘩をしておりました。
親として、塾に行かせたくないわけはありません。娘から、[タダゼミ]の話を聞いて涙が出ました。真面目に頑張っている人をきちんと見てくださる方がいるのですね。
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日本では、「子どもは親が育てる」という考え方が長い間続いています。子育てに必要な衣食住はもちろん、教育も親が施すのが当たり前と考えられています。

他の先進国に比べて、子育てに対しての政府の給付金は驚くほど少なく、また教育にかかる費用も、公立小中学校と公立高校の授業料以外は、ほとんど親が負担しなければなりません。他の国を見れば高校までは義務教育の国がほとんどですし、大学の授業料も無料だったり、低額だったり。または給付型の奨学金が整っています。

フランスは少子化が大きな社会問題でしたが、様々な子どもへの給付金を増やし、子どもを3人以上産んだカップルには恩恵が大きい制度に変更し、出生率は大きく改善しています。一方日本でも,少子化は「日本国」の最大の課題ですが、子育てや教育にかかる費用は未だに親の負担となっています。

少子化の日本で、一番褒められるべき兄弟の多いご家庭が、子どもの教育で一番苦しんでいる、これはおかしな事です。

メールをくれたFちゃんは、1年後、無事に希望の高校に入学。高校では、バスケ部で活躍をしました。そして高校3年生の時に、今度は『無料の大学受験対策講座・ガチゼミ』に参加。ガチゼミでも持ち前の集中力でコツコツ学習を続け、見事希望の大学合格を手にしました!

中学生の頃通ったタダゼミでは沢山の友達もでき、今でも一緒に遊びにいったりするそうです。タダゼミが大好きで、修了式の時には号泣したFちゃん。「今度は自分がそんな思い出を他の子どもたちに作ってあげたい」と、大学生になった今は、ボランティアとしてキッズドアで活動を続けてくれています。

私たちの活動も7年目に入り、キッズドアで学んだ子どもたちが、今度は教える側となって戻ってくるケースも増えてきました。また、タダゼミやガチゼミで学ぶ子どもたちが、「大学生になって学習会の先生になりたい!」と言ってくれます。

子どもの時に社会に支えられた経験は、大人になって社会を支える意識を自然と育てるのではないでしょうか?

私たちは子どもたちに何を与えられるのか、こどもの日にあなたも考えてみませんか?

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