ニュース

TPP見送りは「日本のせい」アメリカのマスコミの論調とは?

2013年12月11日 23時25分 JST | 更新 2013年12月11日 23時26分 JST
Bloomberg via Getty Images
Akira Amari, Japan's minister of state for economic and fiscal policy, left, passes Yasutoshi Nishimura, Japan's deputy minister of state for economic and fiscal policy, during a news conference in Tokyo, Japan, on Thursday, Dec. 5, 2013. Amari said he will take leave for two weeks to receive treatment for early-stage cancer of the tongue. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg via Getty Images

NewSphere

TPP見送りは“強圧的な”アメリカのせい? 海外報道と日本の違いとは

12月10日、今年最後の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉が閉会した。目標とした年内妥結は見送られ、すべての分野で「合意」に至らなかった。次回会合は来年1月末に予定されている。

【TPP交渉、合意に至らなかったのは日米が主因?】

合意に至らなかった理由として、日米間の“ギャップ”が挙げられている。フィナンシャル・タイムズ紙は、日本政府が米、牛肉、農産物などの「聖域」保護を依然として継続していることが障害になっている、と報じている。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙も、フロマン米通商代表部(USTP)代表による、「日本によって進展がうまくいかなかった」というコメントを取り上げており、「例外の無い関税撤廃」という目標に対し、日本の取り組みが不十分との論調だ。

ただし、内部告発サイト「ウィキリークス」が公表した漏えい文書によれば、アメリカはTPP交渉参加国に対して、要求に従うよう“強烈な圧力”をかけていることが明らかになった。フォーブス誌によると、文書には、知的財産分野だけで19の未解決問題が生じており、仮に日本が大筋合意しても、年内の妥結に至らなかった可能性が高い。

一方、日本の西村康稔内閣府副大臣は、アメリカ側に柔軟さを求めた。産経新聞や東京新聞などは、結論先送りの最大の要因は、「米国の強硬姿勢」だと断じている。

【その他の国にも懸念点】

オーストラリアは、アメリカが提案している「著作権保護」「並行輸入」「著作権侵害の非親告罪化」に関して、断固として反対し、譲らない姿勢を示した。ネットユーザーによる著作権侵害を対象とした、インターネット接続業者(ISP)の責任制限に関することも、日本と同様に反対している、とフォーブス誌は報じている。

ベトナムも同様に、自国産繊維製品・靴について、米市場へのアクセス改善を求めて合意を渋っているという。またニュージーランドは、交渉参加国すべてに酪農製品の輸出を求めている、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は報じている。

【アメリカも強い圧力を受けている!? 】

アメリカの強硬姿勢の背景には、オバマ政権に対する米議会からの圧力がある。共和党の「ティーパーティー」らをはじめ、自動車など産業界から支持を受けている議員から、主に日本の市場開放が不十分との声が強くあがっているという。

一方で、オバマ大統領は来年の中間選挙までにTPP交渉を妥結させ、成果を国民にアピールするねらいがあるとみられる。

総じて、TPP交渉参加国だけでなく、米国内でも板挟みにあい、オバマ政権は厳しい状況に立たされているといえそうだ。

外部サイト関連記事

ニュースフィア内の関連ニュース

関連記事

楽天マンガニュース「いまさら聞けない!TPPのヒミツとリスク」