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「蹴鞠はじめ」京都・下鴨神社の新春恒例行事にブラジルから飛び入り参加

2014年01月04日 23時53分 JST | 更新 2014年01月05日 00時11分 JST
Yuiko Abe

およそ1400年前に中国から日本に伝わったと言われている球戯「蹴鞠(けまり)」。宮中でも盛んに行われたという遊びは、現代の日本にも大切に受け継がれている。

2014年1月4日、京都市の世界遺産、下鴨神社では、新春の恒例行事として「蹴鞠はじめ」が行われ一般に公開された。

神社の舞殿と神殿に間には、15メートル四方の隅々に青竹が立てられた特設の「まり庭」が設けられた。蹴鞠保存会の鞠人が、烏帽子、鞠水干(まりすいかん)、鞠袴(まりばかま)、鞠靴の華やかな衣装に身を包み、一座につき8人で円陣になり鞠を蹴り合った。勝敗はなく、「アリ」「ヤア」「オウ」というかけ声と共に、3度目に相手に受けやすいように蹴るのが上手とされる。蹴鞠は男性だけでなく、女性も参加することができる。男性と違い女性は烏帽子をかぶらない。

奉納後、ブラジルのスポーツ専門チャンネルのコメンテーターが、蹴鞠保存会と2014年にブラジルで開催されるサッカー・ワールドカップの公式球で蹴鞠を披露する場面があった。通常の蹴鞠で用いる鞠は重さ150グラムほどなのに対し、ワールドカップ公式球の「ブラズーカ」はおよそ400グラム。いつもとは勝手が違うサッカーボールを保存会の面々は懸命に蹴り合っていた。さらに、2012年にリフティングの世界大会で優勝した徳田耕太郎さんも飛び入り参加するというサプライズに下鴨神社の境内は興奮に包まれた。

兵庫県神戸市から初めて蹴鞠を見に来たという女性は、サッカーと蹴鞠の異色のコラボレーションに対して「(日本の蹴鞠保存会との共演に)サッカーをより身近に感じました」「(蹴鞠保存会の皆さんは)伝統を本当に大切に守っているんだと思います」と話していた。

■蹴鞠とは…

飛鳥時代に日本に伝わった球戯。日本最古の歴史書「日本書紀」にも記述があり、644年に奈良の法興寺で蹴鞠が行われた際、中大兄皇子と藤原鎌足が出会い、大化の改新のきっかけとなったという。鎌倉時代には武士階級もたしなみ、後に庶民にも広まったという蹴鞠だが、明治維新以降、蹴鞠は一度は途絶えた。しかし、1903年に明治天皇のご下賜金により、有志による蹴鞠(しゅうきく)保存会が結成され、現在に至っている。

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