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「アメリカの大寒波」と「地球温暖化」の関係

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米航空宇宙局(NASA)が行った調査によると、気象研究者の97%が、地球温暖化が起きており、その原因は人間の活動である可能性が高いと考えているという。一方、地球温暖化に懐疑的な人たちもいる。例えばドナルド・トランプ氏は、1月はじめに米国各地で観測された記録的な寒さは、地球温暖化が起きていないことを示す完璧な証拠だとツイートしている。

たしかに今回、シカゴでは体感温度が華氏マイナス60度(摂氏マイナス50度)近くにまで下がり、カナダの一部の地域では、火星表面よりも低温となった。しかし、長期的に見れば北極の氷は減少傾向にあり、大気中の二酸化炭素濃度は高まり続けている。今後地球温暖化がもたらす脅威は、かつて科学者たちが考えていたよりもはるかに大きなものとなるとも予測されている。

「Climate Central」の記事によると、最近大寒波が米国を覆ったものの、冬の平均気温は過去100年を通して上昇を続けている。

また、地球温暖化により、厳しい寒さをもたらす極渦(polar vortex)がさらに強まる可能性がある。

簡単に説明すると、地球の温度が上昇し、北極海の氷が解けるにつれ、北極地域の気温は、はるか南方の地域の気温近くにまで上昇する。これにより、北極圏を取り囲むようにして高緯度を流れている極夜ジェット気流が弱められる。

米誌『タイム』の記事によると、このジェット気流は通常、時速100マイル(161キロ)にも達する風速で北極の周囲を囲み、北極圏にある極寒の大気を定位置に収めている。しかし、時折ジェット気流が弱まると、一部の寒気が北極から抜け出してくることがある。これがまさに今回の起こった現象だ(英紙『ガーディアン』の記事では、双方向の画像でこの現象を説明している)。

今回の大寒波は、ジェット気流から漏れ出した寒気の量が通常よりもはるかに多く、はるか南部の地域にまで達したという点で、これまでのものとは異なっている。

簡単にまとめれば、ひとつの気象現象によって、地球温暖化が起きているか否かを証明することはできない。地球温暖化が起きていることは長期的傾向から示されており、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、地球温暖化の主な原因は人間の活動によるものである可能性が「極めて高い」との見解を示している。

直観には反するかもしれないが、今回アメリカを覆った大寒波は、地球温暖化の結果のひとつらしいのだ。

[Nick Visser(English) 日本語版:丸山佳伸/ガリレオ]

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