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火力発電所、全国でトラブル相次ぐ 原発ゼロの夏、電力供給の課題とは

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TACHIBANA
四国電力公式サイト
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四国電力は7月10日、電力を受電している橘湾(たちばなわん)火力発電所1号機(徳島県阿南市、105万キロワット)がボイラー上部にて蒸気漏れのトラブルが発生したため、運転を停止したと発表した。四国電力の供給力の数%にとどまり、電力の安定供給には支障はないが、Jパワー(電源開発)によれば、現時点で復旧の見込みは未定だという。

■火力発電所、全国でトラブル相次ぐ

現在、東日本大震災をきっかけに、すべての原子力発電所が停止している。しかし、今年も「原発ゼロ」の夏を迎えるなか、電力供給を支える全国の火力発電所でトラブルが相次いでいる。

6月末から、九州電力の相浦発電所のほか、中部電力の碧南火力発電所、関西電力の御坊発電所、北海道電力の奈井江戸発電所で、不具合や温度上昇などのトラブルが生じているという。

【主な火力発電所のトラブル】
6月30日 九州電力・相浦発電所/蒸気漏れで1号機が停止
7月1日  中部電力・碧南火力発電所/不具合で2号機が出力抑制
7月3日  関西電力 ・御坊発電所/トラブルで1号機の運転再開を延期
7月8日  電源開発・橘湾火力発電所/蒸気漏れで1号機が停止

■40年以上運転している老朽火力がフル稼働

なぜ、火力発電所のトラブルが起きるのか。SankeiBizは、運転開始から40年以上経過している老朽火力発電所(老朽火力)をフル稼働させているからだと報じている。供給力を確保するため、計画通りに定期検査ができていないという。

「供給力確保のため、計画通りに定期検査ができていない」(大手電力幹部)。不具合で8日から9日まで出力を抑制していた北海道電力の奈井江発電所2号機(北海道奈井江町)は、営業運転開始から44年以上が経過している。


(SankeiBiz『「老朽火力」トラブル相次ぐ 夏の電力供給は綱渡り 橘湾1号機停止』より 2014/07/11 06:33)

■経産省、今夏の需要「予断を許さない」

経済産業省は1日、電力会社を通じて火力発電所の総点検を行った結果を公表した。老朽火力の計画外停止件数が、電力需給上のリスクになっている状況をふまえ、各電力会社を通じて全86カ所の火力発電所を対象に点検を実施したという。

経産省は、総点検では電力の需給に影響を及ぼす異常は見つからなかった。しかし、今夏の需給は非常に厳しく「予断を許さない状況にあることは何ら変わりありません」として、電力各社に老朽火力の巡視点検や、事故防止などの対策を求めると同時に、個人や法人などの需要家に対しても、節電への協力を呼びかけている。

■火力発電の負担増、高まる化石燃料への依存度

また、火力発電を支える燃料は、石炭、石油、天然ガス(LNG)などの化石燃料だが、この化石燃料への依存度が、震災後は約6割から9割まで高まっているという。

化石燃料への依存度は、2010年度に62%まで下がっていたのですが、震災後の2013年度は88%と石油ショックのときよりも高い依存度になっています。
老朽火力発電所は、震災前(2010年度)は53基でした。これが2013年度には95基まで増えました。(中略)老朽火力発電所のトラブルは震災前が101件だったのに対し、2013年度には169件に増えています。

(THE PAGE「火力発電の現状ってどうなっているの? 老朽発電所のトラブルは?」より 2014/07/01 14:00)

■再生可能エネルギーの発電施設は増加

このまま火力発電に依存した状況が続くのは健全ではないが、2012年7月に開始した固定価格買取制度をうけて、再生可能エネルギーの発電設備は増加してるという。太陽光を中心に、風力、バイオマスなどの発電施設が増えており、発電設備の規模は6864キロワットに達しているという。

2012年7月の固定価格買取制度の開始から1年9カ月の累計で、発電設備の規模は6864万kWに達した。(中略)再生可能エネルギーの種類ごとに標準的な設備利用率(発電規模に対する実際の発電量)で計算すると、これまでに運転を開始した設備の発電量は合計して年間に102億kWhになる。


(ITmedia「法制度・規制:急拡大する再生可能エネルギー、わずか1カ月で2700万kWも増加」より 2014/06/19 11:00)

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