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血液型によって認知症のリスクに差が出る?(研究結果)

2014年09月21日 23時24分 JST
Vonschonertagen via Getty Images

血液型のなかでは少数派である「AB型」に属する人は、人生後半で記憶障害や認知障害を発症するリスクが高まるかもしれない。

神経学の学会誌「Neurology」に9月10日付けで掲載された研究によると、血液型がAB型の人は、ほかの血液型と比べて、加齢とともに認知や記憶に問題が生じる可能性が高いというのだ。

研究者たちは、45歳以上の人を対象とした3万人以上の調査を行い、そのデータを分析した。調査の参加者は、約3年半にわたる研究期間の間に4回の認知機能検査を受け、その結果から、記憶または認知障害を発症した495人のグループが抽出された。そして、この発症者のグループと、記憶障害の兆候がなかった587人の対照群について、(年齢、性別、人種、居住地域などほかの条件の影響を排除したうえで)血液型の分布を比較した。

その結果、アメリカの全人口のうち、AB型の人は4%だが、記憶障害を起こした人のグループの6%がAB型だったという。研究者はこうした結果から、AB型の人々は、他の3つの血液型を持つ人と比べて、思考力または記憶の障害を発症する可能性が高く、最も可能性が低いO型と比べた場合には82%も高かったと結論づけた。

また、興味深いことに、「血液凝固第VIII(8)因子」(血液を凝固させることがわかっているタンパク質11種類のうち、8番目のタンパク質)の濃度が高い人は、この濃度が低い人と比較して、認知力の問題を生じる可能性が約25%高くなることも判明した。

この因子の濃度が高いことは、血栓ができやすいことを意味するわけだが、血栓ができやすいことが認知症などを引き起こす可能性があるわけだ(認知症にはいくつかの種類があるが、そのひとつである脳血管性認知症は、脳梗塞、脳出血など、脳の血管に異常が起きた結果とされている)。そして過去の研究から、血液型がAB型の人は、概してこの因子の濃度が他の血液型の人よりも高いことがわかっている。

研究論文の著者であるヴァーモント大学医学部のマリー・クッシュマン博士は、プレスリリースで以下のように述べている。「血液型は、たとえば脳卒中のようなほかの脳血管異常との相関も知られている。今回の研究は、血管の問題と脳の健康との関係に光を当てたものだ。これらの結果を確かめるために、さらなる研究が必要とされている」

クッシュマン博士が言うように、血液型と特定の疾病のリスク増加に関しては、すでにいくつかの研究が行われている。ハーバード大学が2012年に行った研究では、AB型の人はO型の人と比べて、冠動脈性心疾患を発症する可能性が23%ほど高いという結果が出た。

では、AB型の人はどうすればよいのだろう。パニックを起こす必要はない、と専門家は述べている。認知症に関する研究を支援するイギリスの団体「Alzheimer's Research UK」のサイモン・リドリー氏によると、この研究は血液型と認知症の直接的な因果関係を調べたものではなく、AB型の人は認知症になりやすいと断言するのは時期尚早だという。

リドリー氏はBBCの取材に対し、「現時点での知識から言うと、脳の健康を保つ最良の方法は、やはりバランスの良い食事、禁煙、そして定期的な運動だ」と述べている。

クッシュマン博士もプレスリリースで、「この研究では、血液型と認知機能障害のリスクについて調べた。だが、認知機能障害や認知症のリスクは、高血圧、高いコレステロール値、糖尿病といった要因によって高まることが、過去のいくつかの研究で示されている」と述べている。

文末のスライドショーでは「認知症を防ぐレシピ」を紹介している。

[Yagana Shah(English) 日本語版:水書健司、合原弘子/ガリレオ]

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