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ドナルド・トランプ氏の選対本部長が辞任 親ロシア派との「不穏な関係」背景に

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paul manafort
ドナルド・トランプ氏(左)とポール・マナフォート氏

アメリカ大統領選挙の共和党候補ドナルド・トランプ氏の選挙対策本部長だったポール・マナフォート氏が8月19日、辞任した。

「ポール・マナフォートが選挙キャンペーンからの辞意を今朝申し入れ、私が受理した」と、トランプ氏は声明で発表した。「ここまで勝ち進むのを助けてくれた、彼の素晴らしい活躍にとても感謝している。特に、党内の指名争いや党大会のプロセスで終始我々を導いてくれた。ポールは、真のプロだ。今後の活躍を祈る」

トランプ氏は17日、保守系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」のスティーブン・バノン会長を選対本部CEOに任命した。そして、世論調査担当のケリーアン・コンウェイ氏を本部マネージャーに昇格させ、事実上マナフォート氏は降格となった。しかし。マナフォート氏はスタッフに「選対本部長兼参謀として留任し、陣営に全体的かつ長期的な選挙構想を与えながら、陣営メンバー全員と協力して11月の勝利を導く戦略を実行する」と伝え、現在の職を続投する意思を示していた。

stephen bannon
「ブライトバート・ニュース」のスティーブン・バノン会長

マナフォート氏辞任をめぐっては、親ロシア派だったウクライナ政府のコンサルティングを手がけたことについて、複数のメディアが行動を疑問視していた。ニューヨーク・タイムズは、ウクライナのヴィクトル・ヤヌコビッチ前大統領が率いる与党「地域党」の秘密口座にマナフォート氏の名前があったと報じた。またAP通信は18日、マナフォート氏の事務所がウクライナ政権に代わってロビー活動の調整を図ったとされているものの、事務所が海外エージェント登録をしていなかったため、連邦法に触れていると伝えた。

マナフォート氏の代理人リック・ゲーツ氏はトランプ陣営に留まり、共和党全国委員会に対する陣営の連絡調整役をこなす。AP通信によると、ゲーツ氏はワシントンのロビイストたちと連携し、ウクライナ政権に好意的な見方を浸透させる調整をしつつ、ヤヌコビッチ前大統領の政敵ユリア・ティモシェンコ元首相への支持を弱体化させようと圧力をかけたという。ゲーツ氏も同様に、海外エージェント登録をしていなかった。

民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏の選挙対策本部長ロビー・モック氏は、トランプ氏とロシアの関係は、マナフォート氏の辞任以降も続くと声明文で述べた。

「ポール・マナフォート氏の辞任で、ドナルド・トランプ陣営とロシアやウクライナの親ロシア派との間にある不穏な関係を否定できないことが明るみになった。しかしこれで終わりではなく、序章にすぎない。マナフォート氏を排除しても、トランプ氏とプーチン大統領の奇妙な友好関係は終わらない」と、モック氏は声明文で述べている。

マナフォート氏に近い人物がワシントン・ポストに伝えた情報によると、マナフォート氏の辞任は親ロシア派に関係する業務が発覚し、さらにバノン氏とコンウェイ氏がトランプ陣営へ参加したのが影響しているという。

マナフォート氏は3月に選挙戦に加わり、トランプ氏が共和党内の指名獲得に必要な代議員を獲得するのに活躍した。トランプ氏が台本通りに演説し、大統領らしく見えるよう積極的に取り組み、見境なくタコボウルを食べているところをツイートしてヒスパニック系に媚びないようにとアドバイスした(トランプ氏に却下されたが)。マナフォートは、前選挙対策本部長で、6月に解雇されたコーリー・ルワンドウスキ氏とも意見が対立した。

シンコ・デ・マヨおめでとう! 最高のタコボウルがトランプ・タワーの厨房で作られている。ヒスパニック大好き!

マナフォート氏の辞任で、トランプ陣営は苦しい境地に立たされた。実際には、大統領選のすべての世論調査でヒラリーに遅れをとっている。

数カ月前まで、マナフォート氏はトランプ氏の大統領選勝利の確率について非常に楽観的な見通しを立てていた。

「私も含めて、陣営の人間が失敗を犯さなければトランプは勝つ」と、マナフォート氏はハフポストUS版の取材に答えている。「そんなに大変なレースではない」

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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