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「過労死で有名な国、日本」を変えよう。小室淑恵さんらが訴えた長時間労働の是正

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「KAROSHI(過労死)の国、日本」。

2014年12月に起きた電通の女性社員、高橋まつりさん(当時24)の過労自殺を受け、BBCインディペンデントウォールストリート・ジャーナルなど海外の有力メディアは、「KAROSHI」(過労死)に象徴される日本の長時間労働の問題を取り上げている。

企業経営者やNPO関係者らでつくる「長時間労働撲滅プロジェクト」のメンバー3人が1月19日、東京・外国特派員協会で記者会見した。外国人記者らに日本の長時間労働の実態を訴え、「長時間労働を日本社会で是正していくことが、出生率の向上や個人消費の拡大など、日本で個別に議論されていた課題を根本から改善することになる」と訴えた。

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記者会見した(左から)安藤哲也さん(ファザーリング・ジャパン代表)、小室淑恵さん(株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長)、西村創一朗さん(株式会社HARES・CEO)

プロジェクトは、長時間労働をなくすために、オンライン署名サイトのChange.orgで約4万人の署名を集め、2016年11月22日に加藤勝信・働き方改革担当相に提出した。

政府に求めたのは2つ。「36協定」により事実上無制限になっている所定外労働時間(残業時間)に上限を設けること、そして「インターバル規制の義務化」だった。

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メンバーの1人、株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長の小室淑恵さんは、残業時間を減らして企業の業績を上げるコンサルティングを手がけてきた。2014年からは政府の諮問機関「産業競争力会議」のメンバーも務めている。

「現状、日本の評判は、料理を食べて旅行に行くのはいいけど、絶対に働いてはならない国。『過労死で有名な国』というブランディング。これを変えていかなければいけない」と小室さんは訴えた。

2016年6月には産業競争力会議がまとめた「日本再興戦略2016」の中に「36協定」や「インターバル規制」のキーワードが入り、9月に政府の諮問会議として「働き方改革実現会議」が立ち上がるなど、「非常にスピードが上がってこの対策が進んでいる」と評価したが、現在40代前半の団塊ジュニア世代が「あと2年で働きながら子育てが出来る環境に変わらないと、出生率は上がっても出産数は増えない」と指摘。最も人口の多い団塊世代が2017年から70代に突入することで、労働時間に制約を持つ社員に育児の女性だけでなく、介護を抱える男性が激増すると予測。対策が急務だと述べた。

小室さんは一方で、メディアに長時間労働への問題意識が低かったとも指摘した。

私から200社の日本のメディアに解説したとき、驚くほど長時間労働についての意識は低かった。なぜなら日本のメディアは超長時間労働ですので、自分たちがその生活に慣れきっていることで、さほど問題だと感じなかった。事件があっても取り上げるほどのことだと認識していなかった。特に政治部の中心にいるような記者は、労基法にまったく詳しくなく、詳しいのは暮らし面を担当する記者だった

「日本は労働生産性がOECD加盟34カ国中22位と、非常に低いことも知られている。どうするのか」と外国人記者に問われた小室さんは、

よく日本人は「勤勉で頑張り屋」と捉えてきたが、私がコンサルティングして実感するのは、管理職の評価基準に、部下の時間当たり生産性を高めるという評価がまったく入っていないという問題。時間外労働をさせることが企業経営にさほど問題とならない労基法があったことで、時間外労働をさせても会社にとってコストにならない。管理職は部下の24時間をどれだけ会社に使わせて売り上げを積み上げるかだけを管理すればよい。それが評価基準となっていたことが大きい

と答えた。

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高橋まつりさんの自殺を受け、電通は2016年末に労働基準法違反で書類送検され、石井直・前社長が引責辞任した

昨年末までの経済団体の発言は、電通の引責辞任が起きてからガラリと変わったように見えます。経営者レベルの人間が辞めるというところにまでつながる問題なんだという意識は、明らかに昨年はなかった。隠蔽を行わないことを含め、過労死につながらないことが経営の責任だということが明確に示されたのが昨年の引責辞任であり、今年の温度感は相当変わってきたと思います

小室さんは、こう期待感を示した。

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