トランプ大統領、中絶に反対する大統領令に署名 そこに女性の姿はなかった

投稿日: 更新:
印刷

アメリカのドナルド・トランプ大統領は1月23日、世界各国で人工妊娠中絶を支援する非政府組織(NGO)への助成を禁じる大統領令に署名した。中絶に反対する保守派の意向を汲んだ政策の転換となった。

マイク・ペンス副大統領はじめ、白人男性スタッフに囲まれ、トランプ大統領は、世界中の女性のリプロダクティブ・ヘルス / ライツ(性と生殖に関する健康・権利)に大きな影響を及ぼす人工妊娠中絶に反対する大統領令に署名した。

photo
ホワイトハウスの大統領執務室で1月23日、3つの大統領令に署名するトランプ大統領。

トランプ氏は、1984年にロナルド・レーガン大統領が最初に発令した「グローバル・ギャグ・ルール(口封じの世界ルール)」とも呼ばれる大統領令「メキシコ・シティ政策」を復活させた。この政策は、NGOが広範囲の家族計画やリプロダクティブ・ヘルスのオプションの中に、中絶を含めて提供あるいは助言する場合、NGOへの政府支出を禁じている。これはアメリカ政府の資金が世界の中絶関連サービスに使われることがなくても適用される。

アメリカは、世界の家族計画とリプロダクティブ・ヘルスのプログラムに年間約6億ドル規模の国際援助をしており、2700万の女性や夫婦が避妊サービスにアクセスできるようにしている。

アメリカが支出した資金が中絶に使われることは一切ない。1973年以来、アメリカの税金が海外の中絶に資金提供されないようにしている(「ヘルムズ修正案」と呼ばれる)ためだ。しかし「グローバル・ギャグ・ルール」を支持する保守派は、ヘルムズ修正案だけでは不十分だと主張し、「グローバル・ギャグ・ルール」が必要だと考えている。

この大統領令は、トランプ氏の大統領就任直後に出された大統領令の1つだ。トランプ氏は、23日に大統領執務室で連邦政府職員の新規雇用凍結と環太平洋連携協定(TPP)からの離脱の大統領令にも署名した。

トランプ氏が署名する際、そばに立っているスタッフたちのなかに、女性の姿は見られなかった。

トランプ氏の大統領令は、世界に深刻な影響を及ぼし、発展途上国や紛争地域の女性や少女たちにとって致命的になる可能性がある。そのような国や地域では、安全な中絶方法にアクセスできない場合、妊娠中絶するために危険な方法を取ることが多いからだ。

世界保健機関(WHO)は、年間2100万人以上の女性が発展途上国で危険な中絶をしており、妊産婦死亡の約13%を占めると推定している。

「メキシコ・シティ政策」は、共和・民主どちらの政党が政権の座にあるかによって取り消されたり、元に戻されたりしている。ビル・クリントン大統領は政策を廃止し、ジョージ・W・ブッシュ大統領は復活させ、その後バラク・オバマ大統領が就任したときに政策を廃止している。

トランプ氏の政策顧問団は、レーガン大統領以来、どの大統領の顧問団よりも白人が多く、男性の比率が高い。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。


2015-04-13-1428914872-4591641-gengo.png

▼画像集が開きます

Close
トランプ氏の歩み
/
シェア
ツイート
AD
この記事をシェア:
閉じる
現在のスライド

(スライドショーが見られない方はこちらへ)