【金正男氏殺害】実行犯の女2人を起訴 「私は無実」有罪確定なら死刑か

有罪が確定すれば2人は死刑が執行される可能性が高いとみられる。

北朝鮮の金正男氏殺害事件で、マレーシアの検察当局は3月1日、実行犯の女2人を殺人罪で起訴した。

起訴されたのはベトナム人のドアン・ティ・フオン容疑者(29)と、インドネシア人のシティ・アイシャ容疑者(25)。マレーシアの刑法第302条は「殺人を犯した者は誰であれ死刑とする」と定めており、有罪が確定すれば2人は死刑が執行される可能性が高いとみられる。

ただ、2人の女はいずれも「いたずらだった」という趣旨の供述をしており、明確な殺意はなかった可能性がある。

現地紙「スター・オンライン」が伝えた起訴状の内容によると、2人は逃亡中の4人の男と共謀して、「キム・チョル」と名乗る男をクアラルンプール国際空港第2ターミナルの出発ロビーで殺害したとされる。「キム・チョル」は金正男氏が持っていたパスポートの名前。

マレーシアの警察当局は、殺害には猛毒の神経剤「VX」が使われたと断定している。

スター・オンラインは2人の罪状認否の様子を伝えた。まずアイシャ被告が裁判所に入り、インドネシア語の通訳が起訴状を朗読した。シティ・アイシャ被告はだまってうなずいた。

法廷に入るシティ・アイシャ被告

法廷に入るドアン・ティ・フオン被告(左)

入れ替わってドアン・ティ・フオン被告が法廷に入った。BBCによると「理解したが、私は無罪だ」と英語で述べた。

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