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山本地方創生相「大英博物館は学芸員を全部クビにした」⇒大英博物館"明らかな事実誤認"と全面否定

2017年04月19日 19時54分 JST | 更新 2017年04月20日 22時31分 JST
時事通信社

4月16日に滋賀県で開かれた地方創生に関するセミナーで、「一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。観光マインドが全くない。一掃しなければ駄目だ」などと発言し、後に撤回に追い込まれた山本幸三・地方創生担当相。

山本氏はこの日のセミナーで、大英博物館が改装をした際のことを引き合いに出し、「学芸員が抵抗したが全員クビにして大改装が実現した結果、大成功した」と発言。セミナー終了後にも報道陣に「ロンドンではそういうことがあった」などと述べていたが、大英博物館の広報担当者は4月19日、ハフィントンポスト日本版の取材に対し「明らかな事実誤認」と、山本氏の発言内容を全面的に否定した。

山本氏は3月9日の参議院・内閣委員会でも、大英博物館は2012年のロンドン・オリンピックに際して改装し、「観光マインドがない学芸員は全部クビにした」と答弁している。

ロンドン・オリンピックのときに観光を盛り上げるという意味で成功したと言われているのが、文化プログラムをつくって、ロンドンのみならずイギリス全体の美術館、博物館を観光客のために大改革をしたんですね。例えば、大英博物館の中の壁を取っ払って、真ん中に人が集まるところをつくって、そこからいろんな部門に行くというように全部やり替えました。そのときに一番抵抗したのが学芸員でありまして、そのときは観光マインドがない学芸員は全部首にしたというんですね。それぐらいの取組をやって、その後、ロンドンにまさに大英博物館を始め大変な観光客が継続して続くようになりまして、オリンピック終わってもにぎやかさを保っているというようなことであります。

参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第2号より)

ハフィントンポスト日本版では山本氏の一連の発言内容を踏まえて、以下の3点についての事実関係を大英博物館に確認した。

  1. 大英博物館では、ロンドン・オリンピックに際して「観光マインドがない学芸員は全部クビ」といった事例が実際にあったのか。
  2. 大英博物館では、ロンドン・オリンピックに際して改装が実施されたのか。
  3. 大英博物館では、山本氏が述べたような改装工事(「壁を取っ払って、真ん中に人が集まるところをつくって、そこからいろんな部門に行くというように全部やり替えた」)を、ロンドン・オリンピックに際して実施したのか。

大英博物館の広報担当者はハフィントンポストの取材に対し、「(山本氏の発言は)明らかな事実誤認です」「大英博物館は、観光のためにスタッフを解雇したことも、根本的な建物の改装をしたことも決してありません」と、山本氏の発言内容を全面的に否定した。

山本氏が言及した建物の改装については、「2012年のロンドンオリンピック中に、博物館の改装は実施されていない」とした上で、「2000年に大英博物館の中庭にガラス屋根を設置するという改造について、誤解を招くような言及があったのかもしれません。このガラス屋根によって、建物の周囲を移動することが容易になり、訪問客にもスタッフにとってもメリットがありました」と指摘した。

 

british museum great court

大英博物館のグレートコート

その上で、「大英博物館はイギリスきっての観光スポットであり、博物館としての配慮とコレクションの調査を、あらゆる観光客も含めて訪れるすべての人たちができる限り足を運びやすいようにすることも併せて、常に注意深くバランスをとってまいりました」「私たちは、海外及びイギリス国内からロンドンへの訪問者の傾向はもちろん、大英博物館を訪れる人たちの傾向も同様にモニターして研究し、イベント、活動、特別展なども含めた広範な公共プログラムや、常設展示の無料入場を提供しています」と、博物館の運営方針を説明した。

▼画像集「大英博物館『ポンペイ展〜ポンペイとエルコラーノの生と死』」▼

大英博物館『ポンペイ展〜ポンペイとエルコラーノの生と死』


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