ユーチューバーの両親、子供を罵倒し泣かせる「ドッキリ」動画を相次ぎ投稿⇒2人の子供の親権を失う

YouTube動画で、自分たちの行動について謝罪した。

5人の子供たちを罵倒し、叱りつけ、殴りつけ、泣かせる「ドッキリ」を仕掛ける動画をYouTubeに投稿していた夫妻が、子供に対する虐待の疑いで捜査を受け、2人の子供の親権を失った。

アメリカ・メリーランド州在住のマイクとヘザー・マーティン夫妻は、「DaddyOFive」というアカウント名でで有名なYouTuberだった。メリーランド州フレデリック郡の保安局と児童保護サービス局は5月3日、ハフポストUS版に、2人の取り調べを行ったと認めた。これとは別に、ボルチモア郡の警察も捜査しているという。

YouTubeに投稿された動画では、マーティン夫妻が「いたずら」と称して子供たちのおもちゃを壊し、いわれのない行動で彼らを責めたり、汚い言葉を投げかける姿が写っている。子供たちが押されたり、殴られたり、平手打ちされる動画もある。

DaddyOFiveのYouTubeページには、「投稿している動画はフェイクであることをお忘れなく。動画には感情的になっている様子も映っていますが、あくまで娯楽目的であり、動画を作成するにあたって怪我をした子供はいません」と記載されている

マーティン夫妻はYouTube動画で、自分たちの行動について謝罪した。

この動画騒動に対して、さらに「実母」を名乗る人物が現れた。

子供たちのうち、最年少の9歳と11歳の2人の実母と名乗るノースカロライナ州在住のローズ・ホールさんは5月1日、別のYouTubeチャンネルに動画を投稿し、この2人の子供の一時的な親権を与えられたと語った。

ホールさんは3日、ボルチモア・サン紙の取材に対し、それぞれ2014年と2015年以来面会していなかった2人の子供と再会したと語った。ローズさんは同紙に対し、子供の引き取りはマーティン夫妻との間で激しい親権争いがあったとも語った。

ローズさんは自身の動画で、DaddyOFiveシリーズについて「見るに堪えない」と批評した。

3日現在、DaddyOFiveのYouTubeページには76万2000人以上のフォロワーがいる。動画はすべて削除され、残っているのは涙ながらに謝罪するマーティン夫妻の動画だけだ。4月22日の投稿以来、この動画ページの閲覧回数は少なくとも220万回を超えているが、マーティン夫妻は家族でカウンセリングに参加していると語っている。

過去に動画に対する批判を受けた時には、マーティン夫妻は子供たちに対する虐待を否定し、動画は子供たちと同意の下に撮影されたものだと語っていた。しかし最新の動画では態度を一変させ、「ひどい子育ての方法を取ってしまった」と語っている。

母親は、「これまでの人生の中で最悪の1週間でした。私たちは親としてひどい子育ての方法を取ってしまったと認識していますし、事態の修復を望んでいます」と語っている。

父親も、「インターネットに投稿すべきではないものを投稿してしまったというご意見に賛成します」と付け加えた。「私たちは、してはいけないことをしてしまいました」

マーティン夫妻の動画に批判が集まったきっかけは、著名なユーチューバー、フィリップ・デフランコさんが4月に投稿した告発動画だった。デフランコさんは、マーティン夫妻の不快な悪ふざけを批判した。フィリップさんの動画の閲覧回数は、380万回以上だ。

父親は、フィリップさんのコメントにそれほど同意しなかったようで、「私たちの幸せな家族関係や生活を破壊した」と、逆にフィリップさんを非難した。

私たちの幸せな家族関係や生活を破壊したフィリップが、こうやって支持されるのは理解できない。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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