築地市場、豊洲移転で最終調整 築地の跡地も商業利用で検討か

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豊洲市場(2017年4月9日撮影) | 時事通信社
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築地市場の豊洲移転問題で、東京都の小池百合子都知事が市場を豊洲に移転する一方、築地跡地を売却せずに商業利用などで有効活用していく案を検討していると13日、朝日新聞デジタルなどが報じた。小池都知事は23日の都議選告知日までに移転の可否を判断する方針。

朝日新聞デジタルによると、都の幹部らでつくる「市場のあり方戦略本部」が、ブランド力がある築地を豊洲移転後にも有効活用していく案を検討しているという。

築地市場の有効活用については、有識者でつくる会議体「市場問題プロジェクトチーム(PT)」が5日にまとめた第一次報告書案に、卸売市場としての機能が廃止された後も、市場跡地を都民の財産として有効利用していくべきであると記述されている。豊洲移転案と築地の再整備案の両案を盛り込んだこの報告書は、13日には市場問題プロジェクトチームから都知事に正式に提出される。

また、市場の土壌汚染対策を検討する専門家会議は6月11日、市場の主要施設の下に盛り土がない状態でも安全性を確保するための新たな対策案をまとめた。同会議の対策案には、土壌がむき出しになった地下空間をコンクリートや特殊なシートで覆う案や、有害物質による汚染を浄化するため地下水を汲みあげる管理システムの機能を強化する案などが含まれている。

ただし同会議は、都議会が2010年に豊洲市場開業の条件として約束した土壌汚染の『無害化』については、実現が困難だと説明している。2017年5月にも敷地内の地下水から環境基準値の最大100倍の濃度の有害物質(ベンゼン)が検出されているが、平田健正座長は「完全に環境基準以下にすることは難しい。時間をかけて徐々に除去していく」と説明している。小池都知事は1日の都議会での所信表明で、『無害化』が達成できていないことについて陳謝している

2つの有識者会議による報告書が揃ったことで、小池都知事は、都議選が告示される23日までに豊洲移転について最終判断を示す方針。