「豊田真由子議員のハゲ発言はヘイト」 早稲田大の非公認サークル「増門会」が抗議

6月22日発売の週刊新潮が報じた、自民党の豊田真由子衆院議員が秘書に浴びせたとする発言に対して、早稲田大学の非公式サークルが抗議声明を出した。
時事通信社

「この、ハゲーーーーーっ!」。6月22日発売の週刊新潮が報じた、自民党の豊田真由子衆院議員が秘書に浴びせたとする発言に対して、早稲田大学の非公式サークルが抗議声明を出した。

声明を出したのは、早稲田大の非公認サークル「早稲田大学増門会」。同会のTwitterアカウントやサイトになどよると、2016年4月23日に創設された「全国最大のハゲサークル」で、「人類が繰り返してきた挑戦の歴史に終止符を打つことを目標として、日々お互いに切磋琢磨しております」と紹介。

同会は自身のTwitter上で、「豊田真由子衆議院議員の発言に対する抗議」とのタイトルの声明を投稿。豊田氏の発言について、「全国で薄毛や抜け毛に悩む人たちの心証を無視しており、彼らが深い悲しみと憤りを憶えた」として、「ある種のヘイトスピーチだ」と非難した。

豊田氏の政治家の資質にも言及し、「著しく欠如していると言わざるを得ません」と批判。ハゲ差別の根絶を目指す同会の立場から、豊田氏の発言や偏見を看過できない考えを表明した。

こうした理由から、声明は豊田氏に発言の撤回と謝罪、議員辞職を要求。自民党や各党には再発防止の徹底を、さらに政府に対しては、ハゲの差別撤廃や人種擁護のための法整備するよう求めるなど、4つの要求を突きつけた。

声明全文の書き起こしは、以下の通り

-----

豊田真由子衆議院議員の発言に対する抗議声明

昨日6月21日、豊田真由子衆議院議員が「このハゲーーーーーーーーっ!!!」と、自身の男性秘書に対してその外見的な特徴を用いて罵詈雑言を浴びせたことが週刊新潮によって報じられました。

上記の発言は、当該の男性秘書のみならず、全国の薄毛や抜け毛に悩む、いわゆるハゲと呼ばれる方々の実情と心証を全く無視した発言であり、彼らは深い悲しみと憤りを憶えたに違いありません。これはある種のヘイトスピーチであり、豊田真由子衆院議員がは国民の代表たる政治家としての資質に著しく欠如していると言わざるを得ません。

また、それと同時に、上記発言は、ハゲへの偏見や差別が未だに日本社会に根強く残っていることを顕著に示す事例であり、それを公職に在る者が率先して行なったという点で、極めて遺憾です。ハゲの人権回復、ハゲの差別の根絶を目指している当会として、上記発言は到底看過することができません。

ハゲの差別の根絶とそれによる社会の安寧、世界平和の実現を使命として担っている当会として、また、この世界を生きるハゲの同志として、以下のことを強く求めます。

(1)当該の男性秘書を含めた、全世界のハゲに対する豊田真由子衆議院議員の誠意あるし謝罪と発言の撤回を求めます。

(2)一種のヘイトスピーチとも言える行為は到底許せる者ではなく、公職にあるべき者の姿ではありません。よって、早急な議員辞職を求めます。

(3)豊田真由子衆議院議員の所属する自由民主党をはじめ、各政党に対してこのような事態が二度と起こらないよう再発防止策の徹底を求めます。

(4)日本政府に対して、日本がすでに批准している人種差別撤廃条約に基づき、ハゲへの憎悪・差別的言動の被害者救済を含むハゲ差別徹底・ハゲの人種擁護のための早急な法整備を求めます。

以 上

平成29年6月22日

早稲田大学増門会 会 長 N・K

幹事長 R

-----

豊田氏とされる発言をめぐっては、「デイリー新潮」が公開した音声データで、「これ以上私の評判を下げるな!」などと大声で叫ぶ様子や、男性が「もうすいません、叩くのは…」と怯えるように謝る様子など、生々しいやりとりが収められていた

豊田氏の事務所も、週刊新潮の取材に対して暴行を認めた一方、「一部の録音内容については否定した」という。

ハフポスト日本版は6月22日、「早稲田大学増門会」に問い合わせている。回答があり次第、追記する。

注目記事