「妊婦の殺人」を許す法案、ニューハンプシャー州がうっかり可決 なぜ?

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SYLDAVIA VIA GETTY IMAGES

アメリカ・ニューハンプシャー州の議会は、なんの罰も受けることなく、妊婦が殺人を犯すことを認めることになるかもしれない法案を通過させた後、6月22日に慌てて法の綻びを修正した。

共和党主導の議会は今月、妊娠20週後に胎児を人と定義する、いわゆる「胎児殺人」に関する新たな法案を可決した。胎児の死を引き起こした者は、他の38州と同じような法律によって、殺人罪または過失致死罪で起訴される。

上院66議案に記された文言には、中絶を求める妊婦とその医師のために例外が明記されていた。しかし州議会の両院がこの法案を通過させた直後、女性たちを守るために使用された文言が非常にあいまいだったため、女性たちが何の罰も受けずにいかなる人に対しても殺人を犯すことを認めるように解釈できる、と指摘の声があがっていた。

議員らは22日、この法の綻びを繕うために、細かなスペルや文法の誤りを正して法の抜け道を防ぐ修正法案を採択した。修正された新たな文言は、共和党主導の下院と上院でともに可決された。

議員らは、この法案が通過してから1週間以上経ってから奇妙な言い回しに気づいたという。ある1行が「“妊娠中の女性”や“その医師”によって起こされたいかなる行為も」、たとえ「2度目の殺人事件や、殺人、過失致死、または自殺幇助であっても」恐らく合法になると読めるだろう、と異議を唱えていた。

様々なメディアや専門家たちがコメントしているように、ニューハンプシャー州の妊婦たちが、実際に殺人を許されているわけではない。同州には現在、もし法律が“愚かな結果”を引き起こすなら、法律を文字通り解釈してはいけない、とするルールがある。しかし、このルールがあるとはいえ、議員は反対の声をあげることを止めなかった。

「この法案の草案は、医師の幇助による自殺を可能とし、妊婦が責任を負わない殺人を認めています」とJ.Rホエル下院議員(共和党)は6月12日、コンコードモニター紙に語った。「これは決して意図的ではないが、この文言では、はっきりと読み取れてしまいます」

ニューハンプシャー州の民主党は、この法案を「(1973年、女性の堕胎の権利を保障する判決が出た)ロー対ウェイド事件によって確立された、女性の堕胎の権利を脅かす」として反対し、同州にはすでに、胎児の死を引き起こす人にさらに重い罪を科す法令があると注意を呼びかけた。もともと女性を保護する文言には、中絶の恐怖を和らげ、(中絶の)権利を保護する内容が含まれていた。

この問題があまりに注目を集めたため、民主党はヒアリングを要求していたが、この法案は(署名されるために)すでに知事の机に送られた、とAP通信は報じた。

地元ラジオ局によると、「議会にいた誰一人として、誰かが誰かを殺すことを許すために投票したわけではありません。これは意図されたものではありません」と同州のディック・ヒンチ議員(共和党)は下院の議場で述べたという。

この法案は、もし知事に承認されれば、2018年1月1日に発効されるだろう。

ニューハンプシャー州下院議場で議論されたのは、ただ「妊婦が人を殺さないように確認する」だった。#onlyinnh #nhpolitics

ハフポストUS版に掲載されたものを翻訳・編集しました。

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