特集

初めて宇宙に飛び立ったネコがいるって知ってた?

「フェリセット」の知られざる功績

2017年10月23日 15時11分 JST | 更新 2017年10月27日 17時50分 JST
INA

ライカとハムの名は覚えている方も多いだろう。それぞれ、最初に宇宙飛行をした犬と猿の名前だ。

しかしどれだけの人が「フェリセット」の名を記憶しているだろうか。実はこのメス猫は、今から54年前の1963年10月18日、フランス初の打上げロケット・ヴェロニク号に乗って、宇宙に行った最初で唯一のネコ科動物だった。

このフェリセットの不当な忘却のされ方に抗議の声を上げているのが、イギリス人のマチュー・サージ・ガイさんだ。

広告代理店「Anomaly」のクリエイティブ・ディレクターであるガイさんは、最近クラウドファンディングサイト「Kickstarter」に、この猫にまつわるあるプロジェクトを立ち上げた。その目的は、4万5000ユーロ(約600万円)を集めて、フェリセットを讃える銅像を作ることだ。

ガイさんがこの猫の物語に興味を抱いたのは、ヴェロニク号打上げ50周年を祝うテーブルナプキンを目にしたことがきっかけだった。ナプキンにはフェリセットとはまったく別の猫がプリントされていた。

ガイさんはその時、フェリセットの功績に再びスポットライトを当てたいと強く願った。完全に個人的な計画だったが、会社の上司からも支援を得ることができた。

支援金が集まったあかつきには、動物彫刻家のジル・パーカーさんが実際の銅像を作ることになる。作品は完成後、フェリセットの生地であるパリに展示される予定だ。最終的なデザインはまだ決まっていないが、銅像の高さはだいたい1.5メートルを予定し、猫とヴェロニク号を表わしたものになるのは確かだ。

MATTHEW SERGE GUY

フェリセットが宇宙へ飛び立つことになったのは、当時のフランス軍に、宇宙空間の周遊が生体に及ぼす影響を研究する目論見があったからだ。

ネットメディア「Slate」で2017年1月にも報じられたように、フェリセットは他の13匹の猫とともに、何カ月にもわたってさまざまな実験を受けた。もちろんその多くが好ましいとは言えない実験だ。

ロケット発射の騒音がする中、木枠で身動きをとれなくされたり、遠心力発生装置につながった電極をつけられて頭をガンガン揺すられたり......。

INA

フェリセットの乗ったロケットは地上157キロメートルまで到達し、5分間、無重力の中を漂った。無事帰還したフェリセットには、フランス人研究者が観測した脳波データを見る限り、何らの被害はなかったという。フランス国立視聴覚研究所(INA)が所有している以下のドキュメンタリーが伝えている。

ガイさんの趣旨に賛同し支援金を寄付した人たちには、金額に応じて記念品が送られる予定だ。

フェリセットを印刷したポストカードというささやかな物から、30センチメートル大のミニチュア版銅像という大がかりなものまである。ただしミニチュア銅像をゲットするためには、6700ユーロ(約90万円)を投資する必要がある。

ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。