命の危険にさらされた時、生徒たちは何を家族に伝えようとしたのだろう

これが最後のメッセージになるかもしれない。そう思った時ティーンエイジャーたちは……
The Washington Post/Getty Images

2月14日に、アメリカ・フロリダ州パークランドにある、マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で起きた銃乱射事件

平和な場所であるべき学校で、17人の大切な命が奪われた。

突然命の危機にさらされた生徒たちが連絡したのが、家族や友人だ。これが最後のメッセージになるかもしれないと思ったティーンエイジャーたちは、大切な人に何を伝えようとしたのだろうか。

■ サラ・クレシッテリさん

トイレに2時間隠れていたというサラ・クレシッテリさんは、親に「助かるかどうかわからない。愛してるよ。今まで私のためにしてくれた全部に感謝します」とメールした。

メッセージを受け取った親は「そんな風に言わないで。警察がたくさんいるから助けてくれる」と悲痛な返信をしている。

マイアミ・ヘラルド紙のレポーターによると、サラさんは無事助かった。

「サラ・クレシッテリさんが、両親に送ったメッセージ。両親は、読み返して泣きました」

■ ハンナ・カーボッチさん

17歳のハンナ・カーボッチさんは銃撃を受けた時、姉のカイトリン・カーボッチさんにメッセージを送った。

ハンナ「カイトリン、銃撃犯が学校にいる。冗談じゃないんだ。911に電話して。警察を呼んで」

カイトリン「ハンナ、本当?」

ハンナ「カイトリン、冗談じゃなくて。誰かが壁の向うから銃撃してきた。怪我をしている子もいる。本当に冗談じゃない。ママとパパに電話して。私の電話つながらない。このメッセージが届くかわからない」

カイトリン「911に電話する。そのあとママとパパに電話する」

ハンナ「お願い。ありがとう」

カイトリン「愛してる」

ハンナ「すごく怖い。電話がどこにもつながらない。私も愛してる。電話がつながらない」

カイトリン「警察はいるの?何が起きてるの?メッセして」

ハンナ「わからない。周りが静か。警察がいるかどうかわからない」

カイトリン 「学校は閉鎖されてる?」

ハンナ「そう思う。悲鳴が聞こえる」

カイトリン「パパにつながった。911に電話してから学校に向かってる」

ハンナ「カイトリン、すごく怖い。パパとママに愛してるって伝えて」

カイトリン「うん、でも大丈夫ハンナ。絶対助かるから」

ハンナ「怖いよ」

カイトリン「うんわかる。パパが学校に向かってるから。私にメッセ送り続けて、お願い」

ハンナ「パパとママに、愛してるって伝えて」

カイトリン「誰か撃たれた?クラスの中に撃たれた人いる?」

やりとりから、家族とつながろうと願う妹と、妹に生きのびて欲しいと願う姉の必死の思いが伝わる。ハンナさんはその後、妹が無事に救出されたとツイートしている。

「妹から送られてきたメッセージ。背筋が凍るようだった。妹は無事に助かりました。みなさん本当にありがとう」

■ 危険だから、ママは学校にこないで。14歳生徒が親にメッセージ

マイアミ・ヘラルド紙のカーリ・テプロフ氏は、14歳の男子生徒と父親のやりとりをツイートしている。生徒は危ないから母親を学校にこさせないでと欲しいと、父親に伝えている。

父親「大丈夫?ベンが学校で銃撃の音がしたと言うんだけれど」

息子「うん、何発か銃声が聞こえた」

父親「わかった。状況は落ち着いたのか?ママが迎えにいくといっているけれど、迎えにいけそうか?」

息子「まだ落ち着いていない。学校はまだ閉鎖されている。迎えに来ないで。怪我をするかもしれない」

父親「安全なところにいなさい。愛してる」

息子「わかった」

父親「安全なところにいなさい。もし銃撃犯が現れたら隠れるか、死んだふりをして」

テプロフ氏によると、この生徒は無事に助かり、家族と再会した。

「銃撃犯がきたら隠れるように伝えた父親は、息子と無事に再会した。もう一人の息子も学校にいました」

無事に再会できた家族がいる一方で、大切な子どもを失った親たちもいる。ある母親は、子どもたちを待ち続ける親たちの様子をツイートした。

「こんな悪夢のような出来事、想像もできない。私の息子は無事でしたが、子どもを失った親たちのことを考えると、心が張り裂けそうです」

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