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サイボウズ式:仕事の人間関係でズルく得する3つのコツ

2015年08月30日 19時01分 JST | 更新 2016年08月28日 18時12分 JST

【サイボウズ式編集部より】この「ブロガーズ・コラム」は、著名ブロガーをサイボウズの外部から招いて、チームワークに関するコラムを執筆いただいています。今回ははせおやさいさんが考える「職場における人間関係の押し引き」について。

こんにちは。はせおやさいです。

今日は「主に職場における人間関係の押し引き」について、思っていることを書いてみようと思います。

つい「言い過ぎる」ひとたち

職場に限らない話かもしれないのですが、いろんな場面で、相手と意見が合わなくて、さらに相手の意見について自分が強く反発を感じてしまうとき、語気荒めに反論を続けていると、だんだんヒートアップしてしまうことってありませんか。

議論というのは不思議なもので、なんとなく「やりこめられた」と感じてしまうと引っ込みがつかなくなって、ただ相手に負けを認めさせるために言い返してしまう場面を見かけることがあります。

単なる意見の相違なのだから、ズレてしまっている部分はしかたがないとして、最終ゴールのために建設的な議論をしようと軌道修正を試みても、感情論のぶつけあいになってしまいます。最悪のパターンとしてお互い引くに引けず、「もう好きにしろ」となってしまうと、あとあとの関係にまでネガティブな影響を及ぼしかねません。

では、どうしたらよいのでしょうか?

仕事で議論になったとき、ちょうどいい「やめどき」がある

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議論には「切り上げどき」というのがあります。

目安として、当該の議題についてお互いの意見が出尽くしたなと感じたとき、そこでいったん話を切り上げましょう。「その意見はさっきも聞いたな」と思ったり、「これはさっきも説明したな」と感じたときは、もう出尽くしたと思ってよいでしょう。

そこまで議論が煮詰まったら、相手と対面するのではなく、一緒に紙に箇条書きで書き出したり、ホワイトボードがあればそこに図解するなどして、双方が「同じ方向を見る」という行動を採るのがおすすめです。意見が出され尽くした状態で双方が向かい合ったままだと、議題ではなく「お互い」についての感情が湧いてきてしまい、「言わなくていいこと」を言ってしまう導火線に火がつきやすくなります。

切り上げどき以降は向かい合って意見をぶつけるのではなく、両者が同じ方向を見て意見を整合していくんだというポーズを取りましょう

あえて「ちょっと負け」てみよう

「切り上げどき」がいまいちわからないという場合、もうひとつの目安があります。

お互いが意見を言い合って、「ここも、ここにも議論の穴があるな」と感じた場合でも、だいたいの解決案や改善案が出てきている状態なら、反論したい気持ちをグッとこらえ、議論の決着に努めましょう

「負けるが勝ち」ではありませんが、要するに「まだ言い返せるぞ」と思っていても、「いまのアイデア量なら改善案がまとめられそうかな」と感じたなら、自分が負けて引き下がる。

相手に言い負かされたくないがために、つい次から次へと反論し続けてしまう人を見るときがありますが、はっきり言って不毛です。そして、自分自身のプライドを守るためにする反論はえてして「言い過ぎ」になる場合が多い。

もちろん、相手の言っている内容が誤っていたり、ズレを放置したままだと禍根を残しそうだと感じられた場合は適正に修正するべきですが、あくまでそれは「マイナス点をフォローする」ため。自分の「言ってやった」気持ちを満たすために反論することは、絶対に避けましょう

「返報性の原理」をうまく利用しよう

お互いがお互いの言い分をきちんと吐き出し、意見をぶつけあうことも重要です。だからといって、自分の意見だけをただ一方的に押し付けては意味がありません。まず自分の意見を相手に伝えたければ、自分が先に相手の言い分を聞くこと

人の心理には「返報性の原理(法則)」があるそうです。これは「相手から何かをしてもらった場合、お返しをしなければいけないという感情を抱く」心理のこと。ちょっとズルい方法かもしれませんが、この原理を利用しましょう。

まず、相手の言い分をすべて聞きましょう。納得がいかないなと思うことがあっても、途中で相手の話を遮ったりせず、ひとまず話し終えるまで待つ。そうすると、相手は言いたいことをどんどん吐き出したので気持ちがスッキリしていきますし、「自分の意見ばっかり言ってしまったけど、だいじょうぶかな」という心理が働きます。

また別のメリットとしては、相手が何をどう思っていたかを引き出せるので、後から提案や指摘をするこちら側がより多く情報を持つことになり、有利に話を展開することができます。相手にまず言いたいことを全部話させて、あとからゆっくり自分の持って行きたい方向に話を誘導してしまえばよいのです。

以上のように「議論のやめどきを意識する」「あえてちょっと負けておく」「まずは相手から先に全部話させる」の3つのコツで、仕事関係の人間関係はずいぶん改善するのではないかと思います。特につい言い過ぎて険悪な空気を作ってしまう人ほど、このテクニックは有効です。

言い過ぎてしまう人の多くは「下に見られたくない」「舐められたくない」と思うようなのですが、仕事での人間関係は上下ではなく、その集団においてベストの選択肢はなにかを探る対等な関係です。上下を意識してしまう人ほど、自分が相手に「負けたくない」と思っていないか、優越感を持とうとしていないか、自分を振り返ってみるといいのかもしれません。

仕事での人間関係のコツは、まず相手の言い分をちゃんと聞き、「両者にとってベスト」の解決策を模索すること。

そのためにも、

「議論のやめどきを意識する」

「あえてちょっと負けておく」

「まずは相手から先に全部話させる」

この3つ、ぜひ、実践してみてもらえればと思います。

今日はそんな感じです。

チャオ!

はせおやさいさんより

今回のコラムでは「ズルく得をする」コツを紹介してみました。返報性の原理は「ドア・イン・ザ・フェイス」とも言われるそうで、スーパーなどにある「試食コーナー」も、この原理を利用したプロモーション戦略とのこと。ご参考まで。/個人ブログ「インターネットの備忘録」もぜひどうぞ

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サイボウズ式」は、サイボウズ株式会社が運営する「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイトです。

本記事は、2015年2月 2日のサイボウズ式掲載記事「仕事の人間関係でズルく得する3つのコツ」より転載しました。

イラスト:マツナガエイコ