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朴槿恵大統領は就任2年で7つの欠点を露呈した。韓国経済が心配だ。

2015年03月02日 17時55分 JST | 更新 2015年03月02日 17時55分 JST
ASSOCIATED PRESS
South Korean President Park Geun-hye, bottom center, gives three cheers with her national flag during a ceremony to celebrate the March First Independence Movement Day, the anniversary of the 1919 uprising against Japanese colonial rule, in Seoul, South Korea, Sunday, March 1, 2015. (AP Photo/Ahn Young-joon, Pool)

就任2年を迎えた朴槿恵大統領の中間評価があちこちで発表されている。あまりいい成績ではない。市民団体「経済正義実現市民連合」(経実連)が朴槿恵政権の国政運営について、各分野の専門家300人に評価を尋ねたアンケートの結果は、5点満点で1.8点、落第レベルだ。予想された点数とはいえ、それでも残酷だ。専門家の80%が「大統領の政策は間違いだ」と評価したというから、左右、労使、そして分野を問わず、韓国のほぼすべての専門家が、朴大統領の国政運営能力を落第だと評価しているようだ。昨年よりさらに実力を露呈してしまっている。朴槿恵政権は失敗だったようだ。来年、再来年にはさらに悪化するだろう。韓国経済が心配だ。

筆者も過去3〜4年、朴槿恵氏の経済政策が失敗すると何度も指摘している。当時は、経済·金融分野の政策や公約につじつまが合わない点、実現の可能性が希薄で根拠がないこと、一貫性に欠けること、見かけ倒しのことなどを具体的に指摘し、内容に問題が多く、虚構性が強いから失敗するだろうと筆者なりの結論を出したこともあった。ところが、朴槿恵政権が過去3〜4年、その政策を続けているのを見ると、根本的な問題は、朴槿恵大統領本人にあることは間違いない。経実連のアンケートでも、専門家が朴槿恵政権に落第点を与えた理由として「大統領としての資質とリーダーシップが欠けている」(300人中150人)、「コミュニケーション能力が不足していて権威主義的な行動に走る」(106人)、「古い思考と時代遅れの状況認識を持つ」(97人)などを挙げたことを見ると、専門家たちの考えも筆者と変わらないようだ。

大統領が問題であるなら、何が問題なのか。筆者なりにまとめてみた。

1.知識がない。

大統領が国政のすべての分野で専門家レベルの知識を持つ必要などなく、また持つことなど不可能だが、少なくとも、健全で常識的な判断を下せるだけの知識は持っていなければならない。しかし、筆者が見るに、少なくとも経済分野に関しては、朴大統領の知識は絶対的に不足しているようだ。一般的な場合、成人して社会に出た後、いろいろ仕事をしながらキャリアを積み重ねれば、関連分野や畑違いの分野の知識も蓄積されるが、朴大統領は、大学卒業後、このプロセスを経験しなかった。

朴槿恵氏政権では政策の一貫性、実現可能性は二の次で、あれこれよさそうなものはすべて取り入れる経済政策が多い理由もそのためだ。大統領が国民とのコミュニケーション、専門家とのコミュニケーションを恐れているのもそのためだ。

2.経験がない。

朴大統領の経験とは、子供の頃に母が暗殺されたため、父・朴正煕大統領のファーストレディー役を務めたことと、過去10年ほど選挙をやったこと以外にない。部下として優れていたことも、上司として組織を率いたことも、中間管理職として上司と部下の間に立ち、現場で実務を担当したこともない。選挙は達人だったのかもしれないが、国政には無知だ。国政は巨大組織の運営だ。国政について学んだこととは、幼い頃に朴正熙・元大統領の肩越しに学んだことが全てだ。

朴正煕時代の韓国は、初期産業社会の単純な経済だった。その当時は製鉄、製油などの工場建設や京釜高速道路、港湾などインフラ建設が国の経済運営のほぼすべてといっても過言ではない、初期工業化の段階だった。毎日、大統領府で報告を受けて、大統領が現場視察に行ったり、現場で陣頭指揮したりしていたのだ。大統領が直接やるのが当然で、それはトップダウンにならざるを得なかった。「それだけ」見て学んだ朴槿恵大統領にとって、大統領が職務を立派に執り行うには、トップダウンでなければならないと考える。当時とは異なり、世界が非常に複雑に変化したのに、世界が変わったことも気づかず、過去に自分が見聞きしたことしか知らない。トップダウンで細々としたことまで指示を出すのはそのためだ。

3.友達がいない。

60年以上の人生で、人間関係にもまれて仕事をした経験がないから、人との交流が少なくならざるを得ず、だから信用して一緒に働く、信頼のおける人が周りにあまりいない。一部の側近だけですべて決めているとの批判が生じたのはそのためだ。政治家として活動する中で、朴大統領の側近が絶えず入れ替わるのも、周囲の人材が劣悪なのもそのためだ。首相、閣僚、次官の人事に次々と問題が生じて、おかしな人物を首相に指名して「道徳性よりも能力を見る」などと滑稽な主張をするのも、周囲に人がいないからだ。韓国には高い道徳性も能力もある人がいないとでも言うのか。朴大統領の周囲にはそんな人がいないということだ。人の使い方を知らないから、人に会わず、報告も受けず、一部の側近にだけ依存することになる。

4.人を見る目がない。

人付き合いの経験が少なく、また個人の悲劇的な経験のためか、人を見る目がない。そのためか、朴槿恵大統領が信頼する人の種類を見ると、朴正煕大統領時代の人物、検察、警察、軍などごくごく限られている。忠誠心しか見ていないようだ。

5.ビジョンとリーダーシップがない。

朴槿恵大統領の時計は1979年10月26日、父の朴正煕大統領が暗殺された日で止まっている。その日から大統領になるまで、時間が止まった空白期間には「朴正煕」しかいなかった。朴槿恵大統領のビジョンと目標は「父の夢を受け継ぎ、父の遺業を完成」することだ。福祉は「父の夢」だったし、「第2の漢江の奇跡」(経済成長)は、父が成し遂げられなかったことだ。セマウル運動(訳注:1970年代に韓国で始まった農村近代化、地域開発運動)を復活させれば国民の精神を改造できると考え、国旗奉納式をすれば国民の愛国心が蘇ると思っているようだ。朴槿恵大統領の人生唯一の目標は、時計を1979年10月26日に戻して再起動することのようだ。朴槿恵大統領が「古い考えや旧時代的な状況認識」から脱することができない理由は、「朴正煕の目」で世界を見て「朴正煕の頭」で考えるからだ。現代の時代精神と歴史認識はどこにもない。口では創造、技術革新、民主化、将来を言いながら、行動は軍事独裁時代のスタイルを抜け出せずにいる。国民を率いていくビジョンやリーダーシップは見えない。未来がない。

6.時間がない。

父の遺業を完成しなければならないのに、任期は5年しかない。焦っている。だからあれもこれもやるという。政策のデパートとなる。公務員にはことあるごとに、新しいこと、より強いことを求めるので、政府の政策はめくら撃ち、何でもござれ、二番煎じ、三番煎じとなる。そんな政策がうまくいくはずがない。

7.強情で頭が固く、プライドばかり高い。

リーダーとして必要な徳の高さがなく、その代わりに強情で頭が固く、プライドだけは高い。全国民が既に何度も目撃したことだ。そんな性格だから物事を失敗しても気付かない。多少の失敗は「一発逆転」を狙って押し通す。自分が常に正しいと思っている。コミュニケーションは上から下への一方的なコミュニケーションばかり。だから国民と対話できないとき、自分のせいではなく、国民が間違っていると考える。「国民のため無私に」働く自分を「不純な」者たちが非難すると考える。 すべてが他人のせいだ。自分の人生だけなら「一発逆転」狙いで生きるのもいいが、国家と国民を背負ってそんな行動をされても困る。

一言で要約すると、見込みがない。経済だけではない。国政全般が問題だらけだ。「大統領としての資質とリーダーシップが足りない」人を間違って選んだのだ。残りの3年で変わる可能性も希薄だ。絶対変わらない。といって大統領を変えることもできないので途方にくれる。情報機関の国家情報院が大統領選挙に介入した疑惑が証明されはしたが、朴大統領の当選が無効になったわけでもない。ただ諦めて3年待たなければならないのか。違う。残りの3年、国民が取り組まなければならない。国民が大統領を監視し、監督しなければならない。それが民主主義ではなくて何だろうか。朴大統領の支持率が20%以下になれば、朴大統領も変わらざるを得ない。国民が朴大統領を捨てれば、セヌリ党が朴大統領を管理するのではないか。

この記事はハフポスト韓国版に掲載されたものを翻訳しました。

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