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「仕事が忙しい」から「他の事をできない」というのは論理的に正しくない

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BUSY WITH WORK
Westend61 via Getty Images
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最近、ある若い(20代の)方から、「仕事が忙しいので、他のことをする時間が無い」という主旨のメールを頂きました。普通ならスルーするところですが、何か引っかかったので、少し考えてみました。

結論として、「仕事が忙しい」のと「他のことをする時間が無い」とは同義ではなく、論理的に繋がってもいません。少し聞くと、変でないように聞こえるのは、「仕事が全てに優先する」という全く別の考え方を無条件に組み入れてしまっているからです。常に「仕事を最優先」で、「(趣味等の)他の事は休みの日にとか、空いた時間に」という考え方だと、毎日6時とかに家に帰れる例外的な方々を除くと、ほとんど「仕事以外のこと」に時間を費やすことはできません。

というのは、若いうちは特に、仕事は自分の都合とは関係無く増えていきます。また実際、たいていの仕事はやろうと思ったら「きり」がありません。「仕事が完全に無くなる」ことなんかめったに無いので、「仕事以外のこと」に費やす時間は微々たるものになります。自分の時間を、全く自分でコントロールできていない状態です。また、本当はあるはずの「休み」にも、予想外の予定や仕事が入ったり、体調を壊したりして、仕事以外の「したいこと」をする時間なんて、ほとんどできません。この状態だと、仕事以外のことに十分な時間を使えるようになる事なんか、望むべくもありません。

この状態を打破するには、「仕事が全てに優先する」という考え方を改めて、仕事以外の事をする時間を「強制的に組み込む」事しかありません。例えば1日1時間とか2時間とか決めて、そこで仕事以外の事をやるようにする、ということです。例えば体調管理のためにジムに必ず行く人とか、毎朝出社前に勉強する人とかは、この「仕事が最優先にしない」ようにされている方の典型です。

私は若い頃から、「仕事を最優先にしない」ようにしてきました。仕事がどんなに忙しくても、夜は友達との会食や家族との食事を入れて、会食や食事が終わってから10時とか11時に仕事に戻ったりしていました。また、出版や執筆の時間を必ず毎日1時間とっておいたりしていた時期もあります。もちろん、今でも実践していますし、他の方にも同じことを勧めています。これには理由があります。

1)まず、そんなに身を粉にして長時間仕事をしても、「それが当たり前」な文化の会社や業界であればあるほど、誰にも感謝されませんし、あまりプラス評価にもなりません。そういう「長時間延々と働く」ことを前提とする仕事には、替わりの人材の採用が簡単だったりします。

2)どんなに仕事が忙しくても、1日1時間とかは捻出可能です。通勤と睡眠の時間を合わせて8時間としても、残り16時間あります。そのうち1時間は、6%に過ぎません。そんなの誤差の範囲です。それが大きく影響する仕事なんて、あまり無いはずです。

3)将来、上のポジションを目指していくなら、若い頃から「複数のタスクを同時に進める」練習をすべきです。実際、高いポジションに上がれば上がるほど、多種多様の問題を同時に解決して行かなくてはならなくなります。また、全ての人には、仕事だけではなく、家族や友人等、いろんな「タスク」があります。これらを同時に解決していかないといけないわけで、何かひとつに打ち込んでいい状態なんて、めったに訪れません。実際、私の周りにいるエグゼクティブの方々は、仕事の合間を縫って、ジムやストレッチやランニングの時間をとっていたり、飲みに出ていたり、山登りやゴルフを楽しんでいたりします。矛盾しているようですが、いろんなバランスをとりながら「仕事を最優先にしない」でいる方々の方が、結果的に「仕事ができる」という評価を勝ち得ていると思います。

というわけで、「仕事が忙しい」のと「他の事ができない(する時間が無い)」は、決して同義ではなく、論理的にも正しくないということは御理解頂けたと思います。「他の事をする時間がない」というのは、「仕事が忙しい」からではなく、自分で「仕事を最優先にする」と選択した結果です。

まあ、自分を主張しにくい会社に在籍している若手の方には、この実践が難しいのは理解できます。また、一分一秒を惜しんで仕事をしなくてはならないような忙しい時期があることも知っています。でも、キャリアの中で20代後半から30代前半が、仕事だけではなく、自分の能力や人脈形成のためには一番大切な時期であることも間違いありません。自分の時間をどう使うのかは、結局、自分自信の選択です。そこまで理解した上で、本当に「仕事を最優先にすべき」かどうかは、よく考えた方がいいと思います。特に将来のある若者の皆さんは!

GAISHIKEI LEADERSは、外資系企業での仕事等を通じて日々グローバル社会とかかわってきたメンバーが、自らの『和魂洋才』を一層磨き上げ、社内外で活用し、グローバル社会と調和した、開かれた元気な日本の未来を実現することを目指し、設立されたコミュニティ・プロジェクトです。『和魂洋才』の梁山泊となり、日本社会・日本企業の多様性の欠如や視野狭窄、長期停滞等の課題に対して、新たな視点での解決策を提案し、政治・経済・教育の各分野から日本社会に変革を起こしていくことをゴールとして活動を展開しています。

HP:GAISHIKEI LEADERS

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