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「脱ねじれ選挙」後3年をどうする?

2013年07月22日 00時05分 JST | 更新 2013年09月20日 18時12分 JST

脱ねじれ選挙。ねじれを解消するために行われた、ワン・イシューの選挙でした。安倍政権の信任を確認する行為として、静かに、低調に、過ぎました。

政策の争点は「アベノミクス」の是非。野党は踏み込みが足りませんでした。民主党は円安に伴う値上げを叩きましたが、それは副作用批判にすぎません。みんなの党や維新は規制改革の不足を突きましたが、それは「もっとやれ」という指摘です。

自民党は安全運転の横綱相撲に徹したということです。あえて投票率を上げずに浮動票を殺したようにも見えました。憲法問題は途中から引っ込め、原発やTPPも争点からぼかした。野党も一枚岩で突くことはせず、右に左に分散したままでした。

 

1強5弱というV9時代のセリーグ状態が定着。二大政党の夢は昨年の総選挙で泡と消え、以後3年それが固定されます。2016年は同時選挙かもしれませんが、それまでに野党はどう建て直すのか。民主党は支持層である都市市民=非正社員と、労働組合=既得権者の内部ねじれをどう扱うのか。他の野党は1強に対し共闘・対抗するのか、連携するのか。あるいは潔く解党するのか。

その間、いよいよ自民党は素顔を表します。2009年の政権交代後できなかった政策、ねじれ下では進まなかった政策が動き出します。安倍政権はここからが本番です。では、医療、農業、保育などの規制改革を進めるでしょうか。今回の選挙戦向けポーズで幕引きでしょうか。憲法改正を持ち出すでしょうか。原発はぐいぐい行くんでしょうか。クールジャパンは続けるんでしょうか。児童ポルノ法は改正するんでしょうか。

池田信夫さんがブログで「日本の現状は、1930年代のドイツと似ている。」「ヒトラーが登場する前のワイマール体制と似ている。」と書いています。同様にぼくは、1931年末の日本に似ていると思います。満州事変で日中が対立し、民政党(緊縮財政・金融引締・円高)から政友会(積極財政・国債日銀引受・円安)に政権交代。

そうなるとそろそろテロ(5.15事件)が起きて軍事路線を突き進むことになる。不穏な空気を感じるわけです。

さて、今回のもう一つのトピック、ネット選挙運動も盛り上がりませんでした。昨年の総選挙での党首ニコ生は140万人が視聴したのに対し、今回は9万人。選挙自体が盛り上がらない以上、どだいネットで投票率上げるなんてムリです。

さらに、メールはダメなのにLINEがいいなんていうわかりにくい制度ですし、政治側も炎上を警戒してへっぴり腰でした。なりすましや改ざんも、ネット業者に対する削除依頼も特に当局から報告されていません。

順調に運動が行われたというより、期待されたほどは使われなかったということでしょう。

本格利用は次の総選挙。今回、さほど問題が起こらなかったことを幸いに、メール利用その他ややこしい制約を解いてもらいたい。3年後に向けての宿題としてもらいたい。

今回は練習でした。候補者の9割がSNSを使ってはみました。「あべぴょん」は結構ぴょんぴょんするのが難しかったし、共産党がゆるキャラ路線で来たのも刺激的でした。安倍さんはフェイスブック、橋下さんはツイッター、海江田さんは毛筆、と党首の個性も見えました。

なお、Yahoo!が選挙前にビッグデータ予測したところでは、自民67、公明9、民主20-21、維新8-10、みんな4-7、共産7。ニコニコ動画のネット世論調査では自64、公11、民16、維7、み8、共8。結果は、自65、公11、民17、維8、み8、共8。おお、案外、ネットは役に立つじゃないですか。政治とネットの距離を縮めること、これまた宿題です。