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数値で振り返る 第18回統一地方選挙

2015年07月24日 14時39分 JST | 更新 2016年07月21日 18時12分 JST

去る4月12日、4月26日に、道府県及び市区町村で第18回統一地方選挙が行われました。 結果の速報値が公開されましたので、その数値から振り返ってみます。

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(1)競争率

今回の選挙における改選定数は、前回第17回(H23)の15,841から15,494と、347(2.2%)減少しました。

長の改選定数237に対し、452人が立候補、議員の改選定数15,257に対し19,098人が立候補をしました。長・議員を含めた全体の競争率は、1.26倍となっており、最も競争率が高かったのは、指定市長選挙競争率の3.4倍、次いで区長選挙競争率の2.91倍でした。長・議員含めた全体の競争率1.26倍は、平成に入ってから3番目に高い競争率となっています。



(2)無投票当選

無投票当選人数は1,774人で、全体の11.4%を占めました。前回第17回(H23)の無投票当選人数は1,493人、割合は9.4%となっており、今回2.0ポイント上昇したことがわかります。平成に入ってから最も多い無投票当選人数は、第15回(H15)の5,209人、割合は15.9%となっており、割合だけで見ると今回の11.4%は平成に入ってから3番目に高い割合となっています。



(3)投票率

今回は、10道県知事選挙の平均投票率が初めて50%を下回り、47.14%となりました。

知事選挙について見てみると、島根県が6.86ポイント、大分県が1.38ポイント、北海道がわずかながら0.16ポイントと、上昇する道県が見られたものの、その他は軒並み下がり、徳島県の9.92ポイント減、福井県の9.46ポイント減など10ポイント近く投票率を下げた県もありました。 5つの政令指定都市の市長選挙では、札幌市においてわずか0.21ポイントの投票率上昇が見られたものの、その他の3市では下がりました。(前回無投票で比較不能な浜松市を除く) 都道府県議会選挙の投票率で前回よりも上昇したのは、選挙が執行された41道府県のうち、1.13ポイントの上昇となった岐阜県1県だけでした。

また、41道府県の中で投票率が最も高かったのは島根県の60.80%、次いで北海道の58.61%、大分県の58.17%でした。

一方、投票率が最も低かったのは千葉県の37.01%、次いで埼玉県の37.68%、愛知県の38.50%となっており、都市近郊の低投票率は否めないようです。

選挙の争点や投票当日の天候など様々な要因が影響する投票率ですが、近年における投票率には必ず低下という言葉がセットになっています。投票率向上のための期日前投票などの制度改正に取り組んできましたが、さらなる対策が必要であることは言うまでもありません。



(4)党派所属別当選者

市区町村議会議員12,966人のうち、無所属の人数は8,138人で62.8%を占めており、5人に3人は無所属です。一方で道府県議会議員2284人のうち無所属は463人で20.3%となっており、党派に属する議員が約8割を占めていることがわかります。



(5)新人の当選状況

新人の当選人数は3,500人、割合は全体の22.6%となっており、前回第17回と比較すると2.2ポイント減少していますが、平成に入ってからの新人当選人数の割合は一定して20%台をキープしており、大きな変化は見られませんでした。

新人当選率が最も高かったのは町村長選挙の31.1%、一方、知事選挙においては0%、新人の当選はありませんでした。



(6)女性の当選人数・立候補者数の状況

女性の当選人数、女性の立候補者数の割合は年々増加の傾向にあり、今回も過去最高を記録しています。 女性の当選人数は2,164人と全体の14%を占め、前回から1.3ポイント上昇で過去最高です。女性の割合が最も高かったのは、区議会議員選挙における27.8%でした。 長選挙においては、1人の女性知事、4名の女性市長が当選しています。また、指定市長選挙、区長選挙、町村長選挙における女性の当選率は0%となっており、当選者は出ませんでした。

また、女性の立候補者数は全体立候補者数の13.8%を占めました。前回第17回の13.1%から0.7ポイント上昇し、こちらも過去最高を記録しています。



(7)期日前投票

前々回第16回から始まった期日前投票ですが、当日有権者数に対する期日前投票者数の割合は10.3%となっており、前回第17回と比較すると2.2ポイントの上昇。投票者数に対する期日前投票者数の割合は22.1%で、5.8ポイントも伸ばす結果となりました。全選挙を通じて、投票した人のうち約4.5人に1人が期日前投票を利用したことがわかります。

期日前投票が、投票のための大きな機会になっていることがわかります。今後も、投票日に投票できない人に対する期日前投票や不在者投票促進のための活動が不可欠といえるでしょう。



(まとめ)

今回の統一地方選挙においても、投票率のさらなる低下となりましたが、先日、選挙権年齢の18歳への引き下げが国会で決まりました。民主政治の根幹を支える有権者の政治・投票参加への意識向上の取り組みが喫緊の課題です。

今後新たに選挙権を得ることになる高校生や大学生、すでに選挙権は持っているが政治に興味がない若者、子育てや介護で忙しい世代の人などにとって投票しやすい環境を整備する選挙行政の努力もさることながら、政治を担う政治家も有権者の信頼、関心を得るための努力が必要であることは言うまでもないでしょう。