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アメリカの悲しみ Black Lives Matter

2015年01月21日 16時25分 JST | 更新 2015年03月22日 18時12分 JST
Keiko Hiromi

アメリカでは1月第3月曜日は『I have a dream』のスピーチで知られているマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の祝日だ。(キング牧師の実際の誕生日は1月15日である。)

キング牧師は1964年にノーベル平和賞を受賞、アメリカでの人種差別(特にアフリカ系アメリカ人に対する差別、Civil Rights Movement (公民権運動))の歴史を語る上で重要な人物の一人である。

私の住んでいるボストンはキング牧師が博士号(ボストン大学)を取得した縁の地、というプライドをもっていて、ボストンで毎年おこなわれるマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師記念朝食会は政治家、著名人を招いて今年で45周年をむかえる。

今年のマーティン・ルーサー・キング牧師の祝日にボストンではデモが行われた。昨年の夏、ミズーリ州ファーガソン市で丸腰の10代の黒人青年マイケルブラウン君が白人警察官に職務質問中に射殺された事件が火種となり全米を巻き込む社会運動となった警察の過度な権力行使と人種差別に対する反対デモだ。アメリカでは警察が職務質問中に容疑者を射殺する、ということがある。そしてそういう事件の被害者が黒人である、ということもよくある。

警察が黒人をターゲットにする、ということはアメリカに住んでいるとよく耳にすることである。私の黒人の友人は白人の友人が運転する車に乗っている時、スピード違反で捕まった。車の外で職務質問をうけ、持ち物検査を受けたのは助手席に座っていた私の黒人の友人だった。

昨年のワシントンポスト紙によると、アメリカでは公式に警察官の職務中の発砲による死傷事故統計をとっていない。 正当防衛を含めた警察官による "Justifiable Homicide" (訳:正当化しうる殺人) 数は全米17000ほどある警察機関のうち750警察機関からの自己申請よると、毎年およそ400件あるそうだ。しかも2009年以降この自己申請データは公開されていない。

今年のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の祝日は1月のボストンにしては暖かい摂氏6度。淡い青空が綺麗な冬晴れの日だった。デモでは多くの人たちが『Black Lives Matter』(訳:黒人の命だって大切だ)と書いてある紙、旗を持参して参加した。

デモはボストンダウンダウン、旧マサチューセッツ州議会堂からはじまり、映画『グローリー』のモデルとなった南北戦争時代の初の黒人部隊マサチューセッツ第54連隊の記念碑がある現州議会堂の前で終了。『Black Lives Matter』(訳:黒人の命だって大切だ)とのスローガンの合間に参加者の一人が『すべての命が大切!』と叫んだ。

2008年にアメリカ初黒人大統領、オバマ大統領が就任し、1964年の法律として人種差別を禁止した人権法成立からアメリカの人種問題はこの50年大きな前進をはたしている。しかし、水面下にあるアメリカの人種問題の根は深い。

写真は今年のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の祝日にボストンで行われた警察の過度な権力行使と人種差別に対する反対デモ。

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"Massive Die in"集団で行う死んだふり。デモ主催者が警察官によって射殺された被害者の名前をよみあげ、参加者は黙祷を捧げる。

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『Black Lives Matter』(訳:黒人の命だって大切だ)と書いてあるサインをもつデモ参加者

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"Hands up, Don't Shoot!" (訳:手をあげている、撃たないで!)。昨年の夏、白人警察官によって射殺されたマイケルブラウン君事件以降に使われるようになった警察の人種差別に対する反対スローガン。参加者は手を挙げて、"Hands up, Don't Shoot!" (訳:手をあげている、撃たないで!)叫びながら、デモ行進をする。

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『Black Lives Matter』(訳:黒人の命だって大切だ)と書いてあるサインを持つ黒人女性。