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中国で反日デモが起きなかったことについて

2013年09月19日 23時29分 JST | 更新 2013年11月19日 19時12分 JST

昨日は、9月18日の「柳条湖事件82周年」に伴い行われたアンケート調査に関するものをエントリーさせていただきましたが、今年は特に反日デモなどは起きなかったそうです。それに関していろいろ思うことがあったので、少し。

1 起きなかった理由

なぜ、起きなかったかということですが、おそらく最大の理由は「反日デモ」とは言ってもデモなので、下手に起きれば社会不安などを助長することになりかねません。

それに尖閣諸島の国有化の時のように、暴動化すれば、国際的印象も悪化するのは間違いないわけで、中国政府もできれば起こしたくないというところが本当のところかと思います。

そうはいっても、中国政府も一枚岩ではなく、内部ではいろいろ派閥争いなどがあるので、そうしたことの影響も考慮する必要がある場合もありますが(反日デモの原因分析)、当然あまり使える手ではありません。

2 きっかけ

中国では原則デモは禁止されているので、デモを起こするとなるとそれなりの覚悟が必要となります。ただ、「反日デモ」の場合は、活動家が信念を持ってやっているというわけではないと考えます。

どちらかというと、「赤信号みんなで渡れば怖くない」的発想で行っているという感じで、周りがやっているからやっているというところでしょうか。

そのため、最初のきっかけとなる行動がなければ、起こらないわけで、初期段階で中国政府がそれを抑えてしまうかしてしまえば何もないとなります(今回の「反日デモ」のまとめのようなもの)。

また、過去の反日デモでは横断幕が容易されていたなどとの話もあり、こうしたものが準備されなければ起きないという面もあるかと思います。

3 関心

中国の日本に対する対応(関係)は全然良くなっていないわけですが、尖閣諸島が国有化されてから1年もたつと、いい加減関心も薄れてきます。

いろいろ腹のたつ状況があっても、それが当たり前になってしまうと、あまり腹がたたないということは、日常生活でも良くある話で、もともと日本が実行支配していたところが、国有化されても普通の中国人の生活になんら影響はありません。

逆に中国政府としては、こうしたある種の「あきらめ」のようなもの(尖閣諸島の国有化をうけて中国人は半分あきらめている?)を打破するために、いろいろ行っているわけですが、実際どこまで効果的かは疑問です。

4 最後に

それに日本人なので、日本が対象となる「反日デモ」に異様な関心を持つという面も否定できません。当然中国人全てがこうした反日デモを肯定しているというわけではありません(中国に「反日教育」は存在しない(反日デモも言うほど怖くなかった)?)。

それに極端な話、日本について中国人がどこまで日本に関心があるかという話もあります(中国で「反日デモ」が起きるだけまだマシ?)。なんだかんだ言って、中国人が最も関心を持っている外国は欧米(特にアメリカ)であることは間違いないと考えます。

そのため、日本のマスコミなどは、今回デモが起きなったことについていろいろ取り上げていますが昨日のエントリー(中国のコンプレックスと対日観)とは逆に日本の自意識過剰の面もなくはないかと思っています。

(※この記事は、2013年9月20日の「政治学に関係するものらしきもの」から転載しました)