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嫌韓によるマッコリの輸入減と企業の論理

2013年11月04日 22時37分 JST | 更新 2014年01月04日 19時12分 JST

『Record China』が「『マッコリが売れない!』日本での需要大幅減で韓国メーカー苦悩―韓国紙」という記事を配信しており、いろいろ思うところがあったので、これについて少し。

1 記事の紹介

「韓国紙・中央日報によると、韓国の米酒・マッコリの売り上げが大幅に落ち込んでいる」という記事です。

「韓流ブームに乗って、マッコリの海外消費は近年大幅に増加。日本はマッコリの海外輸出額の90%を占めていた。だが、日韓関係の悪化から、日本市場でのマッコリの需要が激減し、輸出額全体に影響を及ぼす結果となった」としています。

更に「韓国国内での消費も2011年をピークに減少しており」まさに今「冬の時代」で、「韓国の農林畜産食品部によると、韓流人気でマッコリ輸出額は2011年に2008年の12倍にまで上昇」したものの、「昨年は日韓関係の影響で30%の大幅減となった」そうです。

2 「嫌韓」

ま、私自身正直韓国はやっかいな国だと思っており、特に現在の韓国の朴槿恵大統領の意固地な態度をみていると(自分で盛り上げた「反日」に縛られる韓国外交)、とても日韓関係が正常化するとは思えません。

こうした韓国側の態度が日本に悪影響を及ぼしているのは間違いなく(韓国への修学旅行に反対する保護者と韓国の「反日」)、こうした日本側の反応が更なる韓国側の反感を招くという悪循環に陥っているのは間違いないかと思います。

実際、こうした韓国が反日を煽った結果の自業自得としか言いようのない結果は、おそらく特定の方は特別な感情を持って読んでいるのではないかと思います。

実際、中国で尖閣諸島の国有化に関連して強烈な反日デモが起こったとき、日本からの投資が激減し、結果中国人の雇用を減少させるだけという結果を招いてしまったたわけですが、正直私も自業自得とか思いませんでした(「日本企業が中国から撤退するはずがない」と思いたい中国)。

3 企業の論理

ただ、その一方で、マッコリ企業のことを考えると別な思いもあります。というのは、マッコリ企業にしてみれば、急に需要が増えたので、それに対応するために生産ラインの拡充や従業員の確保などいろいろ努力をしてきたわけです。

そうして増大する輸出に対応できる体制を整えたと思ったとたんに、輸出の激減では、雇用した人や投資した資本がどうなるのかという観点から考えるとかなり同情すべき点があります。

有名な話として、バンダイが開発した「たまごっち」があり、短期間に爆発的なブームとなったために、バンダイは増産体制を整えたわけですが、ブームが下火になった結果、大量の在庫を抱え、最終的には多大な赤字をもたらしました。

本の増刷もしばしば同じようなことがあり、ブームで品薄となった結果、書店からの注文が増え、出版社が増刷を行うも、全国の書店に並ぶまでのタイムラグの間にブームが下火となり、返本の山となり、出版社の経営を圧迫した事例などには事欠きません。

4 最後に

こうした事例を知ると、単純に「嫌韓」だからという理由だけで、ザマーミロ的なものには単純に行きづらくなります。

それに、先に反日デモに関連して、日系企業の撤退について言及しましたが、「撤退」と言うのは簡単でも、実際に行うとなると今まで投資をした資本(親会社との関係)等をどうするかとか、従業員をどうするのかなど、本当に胃の痛くなるような問題が山積みとなります(「中国"春闘"最前線」)。

更に中国の場合、撤退となると、雇用の減る地元政府が良い顔をせず、結果、様々な嫌がらせを受けるというのはよく聞く話です。

そういう意味でも、企業の撤退となると、いろいろ難しい問題をはらんでおり、簡単に「自業自得」云々と見ることができず、今回の問題について企業の論理をいろいろ考えてしまった次第です。

(この記事は、2013年11月5日の「政治学に関係するものらしきもの」から転載しました)