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三角パズルに挑戦! 第14回 日本シリーズが第5戦で終了したことの確率的な意味

2014年10月31日 23時13分 JST | 更新 2014年12月31日 19時12分 JST

こんにちは、数学・教育ライターの鍵本です。

前回、プロ野球の日本シリーズについて書きましたが、もうひとつ。高校の数学問題集や大学入試の数学の問題などでよく出題される確率の問題として「日本シリーズ問題」があります。今回は2チームの実力が拮抗していると仮定して、次のような典型的な問題で少し確率の計算をしてみましょう。

【問題】AとBの2チームが優勝決定戦を行う。先に4勝したほうを優勝とし、引き分けはないものとする。各試合でそれぞれのチームが勝つ確率が1/2であるとき、

(1)第4戦で優勝が決まる確率を求めよ。、

(2)第5戦で優勝が決まる確率を求めよ。

(3)第7戦までもつれる確率を求めよ。

(4)試合数の期待値を求めよ。

では、解説と解答です。

(1)第4戦で優勝が決まるということは、Aが4連勝か、Bが4連勝する確率です。Aが4連勝するのは、1/2の4乗、すなわち1/16の確率で、Bも同様です。すなわち、1/16+1/16=1/8 が答えです。

(2)第5戦で優勝が決まるということは、

第4戦でAチームが3勝1敗で、第5戦でAチームが勝つ

第4戦でBチームが3勝1敗で、第5戦でBチームが勝つ

のいずれかです。前者のパターンを計算すると、第4戦でAチームが3勝1敗になるパターンは、○をAの勝ち、●をAの負けとして、○○○●、○○●○、○●○○、●○○○、の4通りです。それぞれ1/2の4乗、すなわち1/16の確率で起こるので、1/16×4=1/4 です。さらに第5戦でAチームが勝つ確率が1/2なので、これをさらにかけ算して、1/4×1/2=1/8 となります。後者のパターンも同様ですので、1/8+1/8=1/4 が答えです。

(3)第7戦までもつれるということは、第6戦まででAチームが3勝3敗であればよいので、同様に○をAの勝ち、●をAの負けとして、○○○●●●の6個をいろいろ並べて見てください。20通りになります(組合せの考え方で計算して、6C3=20より20通りとしてもOKです)。それぞれのパターンの確率は、1/2の6乗、すなわち1/64の確率です。よって、20×1/64=5/16 が答えです。

(4)以上の結果から、残りの第6戦で優勝が決まる確率を計算すると、1-(1/8+1/4+5/16)=5/16 となり、これを表にすると次のようになります。

優勝が決まるまでの試合数    4     5     6    7
それぞれの場合の確率     1/8    1/4  5/16   5/16

よって期待値は、4×1/8 + 5×1/4 + 6×5/16 + 7×5/16 = 93/16 が答えです。

ちなみに、93/16≒5.8 ということで、力が互角であれば、平均5.8試合ぐらいで日本一が決まる、というわけですね。まあ、今回の日本シリーズが第5戦で決まってしまったことは、平均よりは少し早めで寂しい気分ではありますが、数学的にはまあじゅうぶんにありうる数字だったりするわけです。とはいえ、第6戦のチケットを持ってた私としては...最後のチャンスで点をとって踏ん張ってほしかった~! orz

まあ、ともかく気を取り直して、今回もいつもと同じく、少し「変化球」なルールの問題と、従来のルール問題の合計2問です。

1問目では10個の○の中に1から10の異なる数字を入れて下さい。周りの矢印の数字がその列の数字の和であることは同じです。数字が大きくて少し難しいかもしれませんが、頂点の3つは数字が入ってるので、実際には7個の数字を入れるだけです。

2問目は従来どおりの問題です。今回も前回同様少し難しい目の問題にしてあります。ルールはこちらをご覧ください。ぜひチャレンジしてみてください。 解答は下のほうのリンクをクリックしたら出てくるようにしておきますので、解けたら答え合わせをしてみてください。

2014-07-25-sankakulogo.jpg

それではいよいよ問題です!制限時間はあくまで目安です。

問題(27) 制限時間5分 1から10までの異なる数字を○の中に入れていきます。

2014-10-31-fig0161.jpg

問題(28) 制限時間5分 従来のルール。です。

2014-10-31-fig0162.jpg

解答はこちら。

問題(27)答え

問題(28)答え